市和歌山 5年ぶり聖地へ王手 さすが4番!エース小園の〝女房〟松川が2ラン含む4打点大暴れ

[ 2021年7月26日 05:30 ]

全国高校野球選手権和歌山大会準決勝   市和歌山10-0高野山(5回コールド) ( 2021年7月25日    紀三井寺 )

<高校野球 和歌山大会 市和歌山・高野山>5回1死一塁、市和歌山・松川はコールド勝ちを決める2点本塁打を左中間に放つ(撮影・奥 調)
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 豪快弾で4試合連続のコールド勝ちを決めた。市和歌山の4番で主将の松川虎生が、5回1死一塁から初球を中堅120メートルの紀三井寺球場のバックスクリーン左に叩き込んだ。着弾と同時に10得点でコールド成立。チームを3年ぶりの決勝に導くとともに、小園の球数を5回62球で抑えて負担を軽減する一発でもあった。

 「少し詰まったけど、手応えはあった。自分で決めるとかじゃなく、センター返しだけを意識していた」

 高校通算43本目のアーチに加えて初回は先制中犠飛、2回は2死一、三塁から左前適時打と計2安打4打点。和歌山大会では4試合連続打点をマークし、12打数8安打8打点2本塁打。4番は充実した夏を過ごしている。

 スカウトの評価も高い。「打てる捕手は魅力的」と巨人・岸敬祐スカウト。楽天・愛敬尚史アマスカウトマネジャーも「いい場面で打てる星を持った捕手」と評価した。最速147キロで5回1安打無失点と好投した小園からも「いいテンポでリードしてくれた」と、ねぎらわれた。春夏連続甲子園にあと1勝。思いは通じている。

 「決勝には最高の準備で臨みたい。プロになるのは夢だけど、今は甲子園で日本一になることだけを意識している」と松川。智弁和歌山戦は昨年秋に新人戦、県大会、近畿大会で3連勝も、今春県大会決勝は1―7で敗れた。グラウンドにこのスコアを掲げて、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)。5度目の決戦。最強バッテリーが必勝を期す。(鈴木 光)

 ◆松川 虎生(まつかわ・こう)2003年10月20日生まれ、大阪府阪南市出身の17歳。鳥取東中では小園健太とともに貝塚ヤングに所属し、中3時に全国大会優勝。強肩強打の捕手としてプロも注目。50メートル走6秒9、遠投110メートル。1メートル78、98キロ。右投げ右打ち。

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