新井貴浩氏 田中将は完璧、少しずつボールを動かす投球術で打者との間合いを完全に制圧

[ 2021年7月26日 05:30 ]

強化試合   日本5ー0巨人 ( 2021年7月25日    楽天生命 )

<巨人・侍ジャパン>新井氏が完璧だったと語った田中将
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 【新井貴浩の目】田中将は完璧だった。10日以上も実戦を離れていた中で五輪の公式球にアジャストし、全ての球を自在に操った。打者9人で二ゴロが4つ。左打者にはツーシーム、右打者にはカットボールと直球を外角に制球し、狙って打たせた。この投球ならパワーのある外国人打者にも長打される危険性が減る。岡本和を詰まらせた内角ツーシームも有効で、ベース板を広く使える。少しずつボールを動かす投球術はさすがで、打者との間合いを完全に制圧していた。

 3球勝負で奪った三振もあり、状況によっては無駄な球を使わないという姿勢が見えた。シーズン中にはない真夏の屋外デーゲームも見据えているのだろう。自身の体力面だけでなく、野手にもいい影響がある。暑い中で守る時間が長くなると攻撃にもつながりづらいからだ。球数が少なければ攻守にリズムが生まれる。予想では決勝トーナメント初戦の先発。実績も経験もある。重要度を考えれば、最もふさわしい。

 体調面を心配されていた柳田も実戦に復帰した。安打の有無ではなく、彼らしいスイングが見れたので安心した。チーム全体として、いい準備ができたと思う。(スポニチ本紙評論家)

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2021年7月26日のニュース