東明館 悲願の初聖地決めた 2年生エース今村「満点」投球で高校初の完封「興奮したし安心した」

[ 2021年7月26日 05:30 ]

全国高校野球選手権佐賀大会決勝   東明館2―0佐賀北 ( 2021年7月25日    みどりの森県営 )

高校野球佐賀大会決勝<東明館・佐賀北>甲子園出場を決めスタンドの応援団の元へ駆け出す東明館ナイン(撮影・岡田 丈靖)
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 夏空に負けないスカイブルーのユニホームが映えた。東明館の2年生エース、今村珀孔(はく)が歓喜の輪でもみくちゃにされた。2点があれば十分だった。9回7安打で高校初の完封劇。春夏通じて初の聖地へ導いた。

 「満点ですね。勝った瞬間はあまり覚えてないです。興奮したし安心しました」と満面の笑みで振り返った。4度得点圏に走者を背負ったが、落ち着いていた。「熱くなってしまうと真ん中に入って打ち返される。ピンチの方が冷静になって力を発揮できる」と直球とスライダーをコーナーに集め、ピンチを脱した。

 名前の「珀孔」は白色を意味する。自分の色になって、好きなように生きてほしいと、込められている。「甲子園は小学校からの目標。最少失点にこだわって投げたい。全部水色に染めたいです」と東明館カラーを全国に広めるつもりだ。

 OBには人気漫画「キングダム」の作者・原泰久氏がいる。今村も愛読者。「総大将と総大将の決闘がかっこいい」。勝負の世界を大先輩から学んでいた。19年秋から指揮を執る豊福弘太監督は「ベストピッチでした。粘りとテンポを非常に評価してあげたい」と絶賛。「佐賀県で(練習を)1番やってきた。強みである粘りを出したい」。目標の「甲子園1勝」を成し遂げた後は、天下統一を目指す。(福井 亮太)

 ▼佐賀北本村祥次監督 チャンスはつくれていたが、あと1本が遠かった。1本出て気持ちが楽になれば後半は違った。

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2021年7月26日のニュース