巨人・松原、梶谷加入も「追い付け追い越せ」 目標&憧れの背番号で勝負の年

[ 2020年12月18日 10:00 ]

契約更改交渉に臨んだ巨人・松原(球団提供)
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 プロ野球のシーズンも終わり、各球団の選手は契約更改交渉に臨んでいる。お金が全てではないが、やはり結果が重要視されるプロの世界。1年間の「通信簿」とも言える年俸の増減で、来季への心持ちも変わってくるだろう。

 巨人では4年目の松原が1600万円増の2200万円でサインした。今季は7月に1軍初出場し、俊足と高い守備能力、粘り強い打撃で9月中旬以降には「2番・右翼」に定着。86試合で打率・263、3本塁打、12盗塁をマークしてブレイクを果たし、大幅アップに「スニーカーが好きなので、買えるスニーカーの金額がちょっと上がるかな」とはにかんだ。

 そんな25歳も「数字自体は納得できる数字はなかった」と、決して現状に満足していない。DeNAから同じ外野手の梶谷がFA加入。原監督も梶谷の1番での起用を理想としており、外野陣の競争激化は必至だ。それでも「梶谷さんが来ることで試合に出られなくなるかもしれないですけど、それで落ちていくようじゃ僕が今後レギュラーになれない。追い付け追い越せで成長できるように頑張ります」と一歩も引くつもりはない。

 来季は心機一転のシーズンだ。背番号を「59」から「目標としていた先輩」という同じ育成出身の松本哲也2軍外野守備走塁コーチが現役時代に背負った「31」に変更する。憧れだったイチローのヤンキース時代の番号でもあり「そこも嬉しい」と笑う。10月13日の広島戦(東京D)では内角低めのボール気味の球を、後ろに跳びながら中前に運ぶ「曲芸打ち」を披露。そんなイチローばりのバットコントロールを持つ男は「30盗塁以上で盗塁王」と来季目標を掲げている。

 3年目の94年にシーズン210安打を放って大ブレイクしたイチローが、初の盗塁王に輝いたのが4年目だった。松原も来季は育成でのプロ入りから5年目も支配下選手となってからは4年目。有言実行なるか、注目したい。(記者コラム・田中 健人)

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