巨人・菅野 6年ぶり2度目MVP 2位に大差“成長証明”「どこで野球をやるにしても活躍したい」

[ 2020年12月18日 05:30 ]

リーグ特別賞を受賞した巨人・菅野(代表撮影)
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 プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2020 supported by リポビタンD」が17日、東京都内で開かれ、セ・リーグの最優秀選手(MVP)には巨人・菅野智之投手(31)が選出された。ポスティングシステムの申請を行い、大リーグ各球団から関心を寄せられている右腕。6人ローテーション制のマリナーズやエンゼルスの球団首脳が先発投手の補強方針を明言し、獲得に動く可能性が高まりつつある。

 野球人生の大きな選択に揺れる菅野が、最高の栄誉を再び手にした。2位以下に大差をつけ、14年以来6年ぶり2度目のMVP。「前回よりも成長した姿を見せられたと思う。実力、結果で証明することができた。本当に気分がいいです」。誇らしげに胸を張った。

 今季は腕から始動する新フォームに挑戦し14勝2敗、防御率1・97でリーグ2連覇の立役者となった。プロ野球新記録となる開幕投手からの13連勝を達成し、特別賞も受賞。3度目の最多勝に加え、初めて最高勝率のタイトルも獲得した。過去に最優秀防御率や最多奪三振にも輝いており「もちろん最多勝もうれしいけれど、最高勝率の方が僕はうれしい。主要タイトルを全部獲れた」と喜んだ。

 通算100勝も達成した日本球界のエースは、夢と現実のはざまで悩む日々を送っている。憧れの大リーグに挑戦するため、ポスティングシステムを申請。しかし、米国は新型コロナウイルスの影響で大リーグが来季、通常開催されるか不透明だ。米メディアは、機構幹部や球団オーナーが開幕を5月まで延期する意向を示していると報道。菅野は巨人残留も選択肢に入れ、熟考を重ねている。

 「僕自身も正直どうなるか分からない。でもどこで野球をやるにしても、しっかり準備をして、こういう賞(MVP)をもらえるような活躍をしたい。そのためには想像を絶するくらいの覚悟と決意がないといけない」

 年内決着をめどにしている菅野。残り2週間、納得のいく決断を模索していく。(青森 正宣)

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