ソフトバンク・柳田 5年ぶり2度目MVP「一番の目標。やっと」来季3度目受賞で“工藤超え”狙う

[ 2020年12月18日 05:30 ]

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最優秀選手賞を受賞した、ソフトバンク・柳田(左)と巨人・菅野
Photo By 代表撮影

 27歳でトリプルスリーを達成した男は32歳になった。15年のMVP初受賞から5年。パワーに加えて円熟味も増し、パ・リーグの主役として復活した。2度目の受賞に、笑顔のソフトバンク・柳田には新たな欲も芽生えていた。

 「去年、(リーグ)優勝を逃してから、これが一番の目標。やっとかなった。5年前とは全然、違います。次の目標は、またMVP。監督が、2回受賞なんで、3回目ですね。年を取ったが、別に(状態は)変わってないし、技術は間違いなく良くなっていますね」

 工藤監督が現役時代に93年に西武、99年にダイエーでMVP。広島弁を交え、来季の目標に“工藤超え”を定めた。今季は120試合中、119試合に出場。19年は故障で38試合に終わった悔しさをぶつけた。

 最も印象深い試合には7月10日楽天戦を挙げた。「ファンの方がグラウンドに来てくださったとき。今も凄い記憶にあります」。開幕後初の観客試合でペイペイドーム1000勝目を飾るサヨナラ打。同28日の西武戦では通算1000安打を達成した。同31日の西武戦ではプロ野球月間タイ記録に並ぶ32得点を刻み、6、7月の月間MVPにも輝いた。

 10月には工藤監督体制の最長を更新する12連勝の原動力にもなり、リーグ最多146安打のタイトルを獲得。ポストシーズンではロッテとのCSファイナル初戦と日本シリーズ第4戦で本塁打。最初と最後を柳田のアーチで飾った。

 3度目のMVP受賞へ、数字にも勝ちにもこだわる。「来年、試合数が戻るが、積み重ねる数字は全部超えたい。そしてリーグ優勝しないと受賞は厳しいので勝つために打っていきたい。まだまだやれるしまた、来年が勝負」。ギータ劇場は、まだまだ続く。(井上 満夫)

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