阪神・スアレス セーブ王表彰式で“残留宣言”「皆さんがタイガースを応援してくれるように頑張ります」

[ 2020年12月18日 05:30 ]

阪神のロベルト・スアレス
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 プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2020 supported by リポビタンD」が17日に、東京都内で開かれた。セ・リーグの最多セーブ投手賞に輝いた阪神のロベルト・スアレス投手(29)は現在、保留者名簿から外れて自由契約の身だが「皆さんがタイガースを応援してくれるように精いっぱい頑張ります」と“残留宣言”した。

 来日5年目、阪神移籍1年目で25セーブを挙げて最多セーブ投手賞を獲得。あらかじめ収録した映像での受賞の喜び。「充実した一年を送れた」。日本でのセーブ王はベネズエラ人としては初めての快挙だった。

 「優勝できなかったことは残念でしたが、皆さんの100%の応援が、私たちも目標に向かって戦う力になりました。その姿で皆さんがタイガースを応援してくれるように精いっぱい頑張ります」
 “残留宣言”だ。今季はシーズン途中から守護神を務め、当然ながら来季も必要戦力として期待されていたが、12月2日に保留者名簿から外れて自由契約選手として公示された。国内他球団とメジャー球団による争奪戦がボッ発し、阪神からの流出危機が続いていた。

 「来季は優勝しよう」

 帰国前に矢野監督が直接送ったラブコールに応える形で今月13日に残留の意向を固めた。現時点では正式な契約には至っていないが、すでに大筋で合意に達しており年内にも発表される模様だ。

 「(今季を振り返り)しっかり準備をした状態でいることと、良いシーズンが送れるようにすることが大切だと思っていました」

 来季16年ぶりとなるリーグ優勝には欠かせない戦力だ。9回を任せられる男が確定するのは戦力編成上大きく、しかも王者・巨人に今季1点も取られていない防御率0・00の事実が頼もしい。仮に来季も2年連続のセーブ王となれば阪神では14、15年の呉昇桓(オスンファン)以来だが、その呉昇桓ですら巨人戦は2年続けて防御率は3点台だった。

 今季、スアレスは巨人戦に4試合登板して3セーブ、1ホールド。計4回1/3を無安打に抑え、1四球のみの完璧に近い救援ぶりだった。8勝16敗と大きく負け越した巨人を直接対決でやっつけなければリーグVはありえない。守護神の残留決断は、まちがいなく今オフの最大の補強。スアレスが21年のチームスローガン「挑・超・頂 ―挑む 超える 頂へ―」を体現する。(山本 浩之)

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