広島、連敗も控え組元気! 長野は今季初先発で2点打、安部も適時打で存在感

[ 2020年7月3日 05:30 ]

セ・リーグ   広島5-9ヤクルト ( 2020年7月2日    神宮 )

<ヤ・広(2)>3回無死二、三塁、長野が左へ先制2点適時二塁打を放つ(撮影・村上 大輔)  
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 広島は2日のヤクルト戦にサヨナラ負けし、2連敗で勝率5割に逆戻りした。そんな中で「3番中堅」で今季初先発した長野久義外野手(35)が3回に先制の2点二塁打を放てば、2試合目の先発出場だった安部友裕内野手(31)も6回に一時勝ち越しとなる適時打を含む複数安打を記録し、層の厚さを示した。最大2あった貯金は0になったが、3日からは本拠地マツダスタジアムに戻る。地元で出直しだ。 

 開幕から続いた敵地での連戦ラストは悔しい敗戦となった。最大4点リードを守れず、最後は抑えのスコットが1死も取れずに村上にサヨナラ満塁弾を浴びた。そんな中、総力をあげて戦ったビジター11連戦の最後において、何度も試合を動かしたのは代役だった。

 「3番中堅」で今季初先発した長野は、中軸にふさわしい働きだった。3回、ピレラの中前打と安部の二塁打で無死二、三塁で打席が回り、1ボールからイノーアのツーシームを叩いた打球は高く弾んで三塁手・村上の頭上を越え、先制の2点二塁打になった。

 「安部ちゃんのヒットでチャンスをつくってくれたので(4番の)誠也につなぐ気持ちでいった」

 開幕から不動の3番だった西川のコンディション不良により巡ってきた好機。3番は昨年4月28日ヤクルト戦以来、中堅での先発は同6月18日のロッテ戦以来と、不慣れなポジションだったが、しっかりと結果を出した。

 また、開幕から先発出場を続けてきた菊池涼の積極的休養により安部が「2番二塁」に入った。3回に今季初安打となる右翼線二塁打を放つと、同点の6回2死三塁ではフルカウントから星の真っすぐを右前に運ぶ一時勝ち越しとなる適時打で、存在感を示した。

 「打ちたい気持ちもありながら、引っ張りにいこうとせずに球にコンタクトできた。後ろがクリーンアップだったので、四球も頭に入れながらだった」

 上位を担う「2番二塁」と「3番中堅」に、ともに代役を当てはめて機能する野手陣の層の厚さ。本職ではない二塁を守った安部が代弁する。「菊池(涼)には菊池のプレースタイルがあるし、僕にしかできないこともある。準備だけしかできないので、そこだけでも100%でやる」。佐々岡監督は「こういうところでしっかりとチャンスをものにしてくれれば」と、さらなる競争意識をあおる。

 順位は5位となったが敵地で5勝5敗1分けなら、まずまず。「一から地元に帰ってしっかりやるだけ」。指揮官は高らかに反攻を宣言した。 (河合 洋介)

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