健大高崎・戸丸主将 センバツ開催信じて再始動「違った甲子園を2度味わえるのは自分たちだけ」

[ 2020年3月6日 05:30 ]

室内練習場でアップする高崎健康福祉大高崎ナイン
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 日本高野連が第92回選抜高校野球大会(19日から13日間、甲子園)を無観客で開催を目指す方針を4日に示したことを受け、5日は出場校が続々と練習を再開した。昨秋の明治神宮大会準Vの高崎健康福祉大高崎(群馬)は6日ぶりに練習を行った。前例なき甲子園での無観客開催へ、球児はさまざまな思いを背負って動きだした。

 笑顔こそないが、ナインの表情には安心感が広がっていた。2月28日以来、6日ぶりの練習再開。部活動自粛期間明けを考慮し、室内練習場でストレッチなど2時間だけの練習だったが声を出し、ハツラツと動き回った。

 前日に日本高野連が無観客での大会開催へ準備する方針を発表した。他競技の高校選抜大会は相次いで中止となっていただけに、戸丸秦吾主将は「自分たちも不安でした。だから無観客でも決まった瞬間はホッとした」という。その瞬間から気持ちは切り替わった。「この甲子園が終わったら、なおさら観客の多い甲子園に出たくなると思う。いろいろな意味で違った甲子園を2度味わえるのは自分たちの代だけ。最高の経験になるのかな」と話した。

 昨秋の関東大会を制し、続く明治神宮大会でも準優勝となっただけに、ミーティングで戸丸は「優勝目指して今日からスタートしよう」と切り出した。「これだけ(練習オフの)期間が空いて、どれだけ気持ちを向けてつくっていけるかが大事。自分たちが見ていたセンバツじゃないけど、その中で自分たちの雰囲気で野球ができるか」と訴えた。

 来週は12日から紅白戦を実施。15日に関西方面へ出発し、関西(かんぜい)など練習試合を消化する。大会開催を信じ、モチベーションを高めていく。(伊藤 幸男)

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