【侍Jのライバル5か国 スポニチ徹底分析】最大のライバル韓国は「安定感抜群の投手陣」が脅威

[ 2019年11月11日 05:30 ]

プレミア12スーパーラウンド

 日本にゆかりのある選手、元大リーガー、メジャー予備軍…。1次ラウンドを勝ち抜き、スーパーラウンドに進出した日本以外の5チームの戦力を分析するとともに注目選手を紹介する。

 【豪州~勝負強さで躍進予感】不気味な存在となりそうだ。3チームが1勝2敗で並んだC組で、最終戦で大会初勝利を挙げ、その得失点差で逆転進出を決めた勢いは侮れない。打線は勝負強さが光る。1次ラウンド最終戦となったカナダ戦で先制犠飛を放ったグレンディニングと、カナダ代表で元巨人マシソンから決勝打を放ったウェードが中軸を担う。投手陣は、17年WBCに出場したBC栃木の2メートルの剛腕左腕・ケネディを筆頭に強打の韓国、キューバを相手にして、さらに調子を上げる可能性もある。今大会唯一のプレミア12初参戦国にはダークホースの予感も漂っている。

 【米国~若手とベテラン融合】1次ラウンド計10本塁打の打力が光る。エンゼルス傘下マイナーのアデル、レッドソックス傘下マイナーのダルベックは将来のメジャースター候補生。アデルは1本塁打、ダルベックは2本塁打と打線を引っ張った。ペイトン、ウォーターズ、ボーンらも近い将来のメジャーデビューが確約されている。若手有望株が目立つが、正捕手クラツは39歳のベテラン。メジャー経験も豊富で五輪出場に燃える。投手陣はベテランぞろいで、オリックス・ディクソンは守護神候補。メジャー通算69勝のリチャードも控える。若き打線と老練な投手陣が融合する。

 【メキシコ~大砲そろう強力打線】地元開催の利も生かし、3戦全勝で1次ラウンドをトップ通過した。自慢の打線はNPB経験組が中軸に座る。阪神ナバーロ、元中日とオリックスのクラークらが、強打の米国、ドミニカ共和国に負けない猛打を発揮して打力で圧倒した。もっとも大砲ぞろいなだけに、3戦33三振と粗さも目立つ。投手陣は先発投手が1試合も5回以上は投げておらず、継投策が鍵を握る。今年の3月には侍ジャパンと強化試合2試合を行い、1勝1敗と引き分けた。正捕手ソリスはその際も来日しており、日本選手の特徴を把握しているとしたら厄介だ。

 【韓国~安定感抜群の投手陣】総合力で日本の最大のライバルとなる。1次ラウンドは3試合でわずか1失点と投手は安定感抜群。6日のオーストラリア戦に先発した、今季の最優秀防御率の梁?種は6回1安打無失点で10奪三振。7日のカナダ戦は今季17勝の金広鉉が6回1安打無失点と、両左腕が強力な柱となる。救援の河載勲は元ヤクルト。16年に在籍した当時は野手だったが、投手に専念して今季はリーグトップの36セーブを挙げた。野手も粒ぞろいで、4番は33発で本塁打王の朴炳鎬。1次ラウンドは最初の2戦は無安打も、8日キューバ戦で2安打1打点と復調気配だ。

 【台湾~「先発3本柱」に期待】先発陣は江少慶、オリックスの張奕、胡智為の右腕3本柱が試合をつくる。張奕は1次ラウンドのベネズエラ戦で7回無失点の好投を見せ、スーパーラウンドでもフル回転が予想される。ロッテに在籍するチェンを含め、中継ぎ陣も安定している。打線は1番に座る王威晨が好打者で、4番の林泓育は長打の打てる捕手。日本ハムの王柏融は日本戦で2安打を放つなど、下位打線でのキーマンになりそうだ。台湾戦に先発した今永は「(強化試合で対戦した)カナダよりもコンタクトする能力が高い打線だった」と話すように、しぶとい打者が並ぶ。

 ◆スーパーラウンドの対戦形式 1次ラウンドで同組だった相手とは対戦せず1次ラウンドでの対戦結果を反映。日本、メキシコ、韓国は1勝0敗、米国、台湾、オーストラリアは0勝1敗からスタートし、それぞれ4チームと対戦する。

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2019年11月11日のニュース