履正社・安田 大阪桐蔭へ「嫌なイメージ植えつけたい」

[ 2017年4月1日 05:30 ]

第89回選抜高校野球大会決勝   履正社―大阪桐蔭 ( 2017年3月31日    甲子園 )

室内で練習する履正社・安田
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 一日焦らされたが、宿敵と戦える喜びは変わらない。甲子園で初めて実現した大阪桐蔭との激突。気持ちの高ぶりを抑えるように履正社の安田は言った。

 「大阪桐蔭と戦うのはこれが最後じゃない。夏もありますし、嫌なイメージを植えつけたい」

 準決勝の報徳学園戦で右翼席へ甲子園初アーチをかけた。高校通算50本塁打の手応えは「100点満点」だったという。頂上決戦は今夏の大阪大会も占う大事な戦いとなる。安田が言う、相手にとって嫌なイメージこそ「昨日(準決勝)のような本塁打」だ。

 大阪桐蔭は常に特別な存在だ。15年夏の大会は初戦(2回戦)で対戦しベンチで敗戦を見届けた。屈指の好カードに会場の舞洲には人があふれ外野席も解放された。出場機会はなかったが「すごい雰囲気」を肌で感じ、得がたい経験となった。同年秋は準決勝で対戦したが、出番はなかった。

 安田自身が「転機だった」と話す試合が16年春の大阪桐蔭戦。6―1で快勝した決勝が心の支えになっている。「秋に負け、しんどい冬を乗り越え、春にかける思いで勝てた。(同年夏の)甲子園が決まったことよりうれしかった」。勢いそのままに同年秋の準決勝は徳山から右翼へ特大3ランを放って勝利した。

 前年の明治神宮大会王者の選抜優勝は02年報徳学園が最後。「最高の舞台で最高の相手と最高の場所で戦える。大阪人として誇り。日本一しかない」。初優勝は安田のバットにかかっている。 (吉仲 博幸)

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2017年4月1日のニュース