雄星、大谷の内角えぐった!辻監督に初勝利プレゼント

[ 2017年4月1日 05:30 ]

パ・リーグ   西武8―1日本ハム ( 2017年3月31日    札幌D )

<日・西>試合後、辻監督(左)にウイニングボールを渡し、握手する菊池
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 就任1年目の開幕戦で白星。西武・辻監督が穏やかな笑みを浮かべて一塁ベンチを引き揚げた直後、菊池がお立ち台で高らかに宣言した。

 「監督が初めての試合でウイニングボールを絶対に渡したいという思いがあった。これからも多くの白星をプレゼントできるように頑張りたい」

 昨年6月に結婚した瑠美夫人もスタンドで見守る中で2年連続開幕投手を務め、7回4安打1失点で初白星。打線の大量援護を受け、2点リードの4回は中田の三遊間の深い打球を遊撃・源田がアウトにするなど好守にも救われた。「苦しい場面で助けてもらった。勝たせてもらった試合」と感謝を口にした。

 それでも、エース左腕の投球に勝利への執念がこもっていた。13年以来4年ぶりに迎えた花巻東の後輩・大谷との対決。初回は内角を3球連続で突いた後、外角低めのスライダーで空振り三振を奪った。打たれた3、6回の2安打も内角直球。6回に右前打を打った大谷と目が合うと、笑みを浮かべていた。「大谷は本当に凄い打者。あそこのインコースをさばくのはなかなかない。対策を練らないと」。レッドソックスなど複数のメジャー球団が視察に訪れた2人の名勝負。勝ってかぶとの緒を締めた。

 開幕3日前。辻監督は大谷との対決に「雄星の球は打てんやろ」と期待を込めていた。エース岸が抜けた今季、指揮官から開幕投手はもちろん、常にカードの初戦を託すことを通達された。「監督はキャンプ中に宿舎の食事会場でも気軽に話しかけてくれる。うれしいですよね」。細かな気配りに結果で応えたかった。

 昨年9月28日。日本ハム戦で大谷に1安打で完封され、胴上げを目の前で見た。「自分が勝った試合より去年印象に残った。あの時から開幕のことを考えていた」と忘れない記憶だ。6連敗中の札幌ドームで12年以来5年ぶりの白星となった。次回登板は4月7日。通算0勝9敗と苦手にしているソフトバンク戦(メットライフドーム)だ。「ソフトバンクに1個も勝っていない。一つずつ克服していきたい」。負の歴史に終止符を打ち、常勝軍団復活の先頭に立つ。 (平尾 類)

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2017年4月1日のニュース