米国野球殿堂 近年の傾向は?「薬物問題に寛容」「先発投手を低評価」

[ 2017年1月23日 16:09 ]

米国野球殿堂入りした(左から)バグウェル、レインズ、ロドリゲスの3氏(AP)
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 2017年に選手として米国野球殿堂入りを果たしたのはジェフ・バグウェル、イバン・ロドリゲス、そしてティム・レインズの3氏。米国のスポーツ・イラストレイテッド誌(電子版)は発表当日の18日、この結果から近年の記者投票の傾向などについてまとめている。そのいくつかを以下に挙げた。

▽野球記者はより多くの選手を殿堂入りさせている

 殿堂入りは全米野球記者協会に10年以上在籍する記者の投票によって決められ、75%以上の得票が条件。メジャーリーグで10年以上プレーし、引退から5年以上が経過した選手が選考の対象となる。米国野球殿堂は今回の3選手を含め、過去4年で12選手を殿堂入りに選出している。1年に複数の選手が殿堂入りするこの傾向は今後も続くだろう。

▽野球記者は「ステロイド時代」の選手に対して寛容になりつつある

 イバン・ロドリゲス氏は現役時代に筋力増強剤のステロイドを使用していたとホセ・カンセコ氏の暴露本で名指しされている。ただ、言うまでもなく本人はこれ否定しており、選考対象1年目に76%の得票率で殿堂入り。昨年に殿堂入りを果たしたマイク・ピアザ氏にも根拠はないが、そうした噂があった。今回、初めて投票権を得た記者は14人で、そのうち13人がバリー・ボンズやロジャー・クレメンスに票を入れたという。米国野球殿堂が「ステロイド時代」の選手に対して寛容になりつつあるといえるだろう。

▽先発投手の過小評価

 現役時代のマイク・ムシーナ氏は指名打者が採用されているア・リーグで通算270勝。さらにメジャー歴代19位の2813奪三振を記録した。こうした輝かしい実績がありながら、選考対象1年目からの得票率を見ると、20・3%、24・6%、43%、そして4年目の今年は51・8%と殿堂入りにはまだほど遠い状況。また、通算216勝のカート・シリング氏も選考対象5年目の今年は45%と前年の52・3%から得票率を落とした。

▽エドガー・マルティネス氏は第2のティム・レインズ氏

 ティム・レインズ氏は選考対象最終年となった今年、86%の得票率で見事に殿堂入り。8年目は55%、9年目は69・8%と徐々に得票率を集めてついに75%をクリアした。これと同じ動きを示しそうなのが、マリナーズ一筋18年間で通算2247安打、309本塁打を記録したエドガー・マルティネス氏。同氏の得票率を見ると、選考対象7年目の昨年は43・4%で、8年目の今年は58・6%と大きく票を伸ばしている。このペースなら、最終年の2019年には殿堂入りを果たせるかもしれない。

 来年、新たに殿堂入りの選考対象となる選手はチッパー・ジョーンズ氏やジム・トーミ氏といった顔ぶれ。通算2726安打を記録したジョーンズ氏はブレーブス黄金時代を支え、トーミ氏はメジャー歴代7位の通算612本塁打をマーク。両氏のほか、主にブレーブスで活躍し、日本のプロ野球、楽天でもプレーしたアンドリュー・ジョーンズ氏や松井秀喜氏も2018年に殿堂入りの選考対象となる。

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