逆転の広島、両リーグ最多34度目 神ってる誠也弾から丸V弾

[ 2016年8月13日 05:40 ]

<D・広>逆転でDeNAに勝利し赤松(左)、鈴木(中央)と喜び合う丸

セ・リーグ 広島3―2DeNA

(8月12日 横浜)
 セ・リーグ首位の広島は12日、DeNAに3―2で逆転勝ちした。終盤に粘りを発揮。8回に鈴木誠也外野手(21)の左越え17号ソロで同点に追い付き、9回に丸佳浩外野手(27)の中越え14号ソロで勝ち越した。今季34度目の逆転勝ちは両リーグ最多。得意のまくり足を見せて、2位・巨人とのゲーム差を6・5と広げた。

 集中力は最後まで途切れなかった。同点で迎えた9回1死。広島・丸はDeNAの山崎康が投じたカウント1ボール2ストライクからの失投を逃さなかった。高めに浮いた140キロツーシームを鋭く振り抜き、バックスクリーン右へと伸びる14号決勝ソロとなった。

 「最高です!追い込まれていたので、何とか食らいついてつなごうと思った。風と声援に後押しされて届きました」

 初回にも2ボール2ストライクと追い込まれながら、先発・石田の直球に食らいついて左前へ落とす先制打。「詰まったけど、覇気で落としました」。試合前まで、2ストライク後の打率は・168で本塁打もなかったが、粘り腰が生んだ2打点。今季67打点は、14年にマークした自己記録に並んだ。

 チームは今季5戦で0勝2敗と石田を苦手にしていた。2回以降はわずか1安打で二塁すら踏めない状況を打開したのが、鈴木だった。1点を追う8回、2番手の三上の甘いスライダーを左翼席中段に運ぶ17号ソロ。ただ、丸とともに強調したのは「つなぐ意識」だった。鈴木は「何で本塁打が出ているのかは分からないけど、つなごうという意識でいると(バットが)いい角度で入る」と話す。鈴木、丸のアベック弾は今季3戦全勝。チーム打撃に徹した2アーチが勝利を呼んだ。

 連日の逆転勝ちは今季両リーグトップの34度目となった。2位・巨人とのゲーム差は6・5に拡大。最短で16日にリーグ優勝マジックが出る。「最後は野手が意地を見せてくれた。誠也に丸…。みんな凄いな」と緒方監督。粘り強さが戻った赤ヘルが25年ぶりの悲願へ再スパートする。

 ▼広島・野村(7回2失点で勝敗付かず、自己最多の13勝目はお預け。3回に桑原に2ランを被弾し)あの一球だけ…。それ以降はそれなりの投球ができた。

 ≪広島○○○巨人●●●で16日M25≫広島が2試合連続の逆転勝ち。8月5勝のうち3度目で、シーズン34度はヤクルトの22度、パ最多の西武29度を上回り両リーグトップだ。2位の巨人が負けたため、ゲーム差は8月4日以来の6.5ゲームになった。広島の優勝マジック点灯は最短16日。広島3連勝、巨人3連敗が条件でM25が出る。

続きを表示

この記事のフォト

2016年8月13日のニュース