イチロー マルチで通算安打単独29位 クレメンテ抜いた

[ 2016年8月12日 05:30 ]

<マーリンズ・ジャイアンツ>9回、左中間二塁打を放つイチロー(AP)

ナ・リーグ マーリンズ0―1ジャイアンツ

(8月10日 マイアミ)
 マーリンズのイチロー外野手(42)は10日(日本時間11日)、ジャイアンツ戦に「6番・右翼」で先発出場。7日のロッキーズ戦でメジャー通算3000安打達成後の初安打を放ち、社会貢献でも称えられるロベルト・クレメンテ(パイレーツ)を抜き、単独29位に立った。

 新たなスタートを切った。5回、ジ軍の右腕サマージャの内角カーブをインサイドアウトのスイングで左前に運んだ。金字塔達成から5打席目で出た1本。「(言わなくても)いいじゃないですか。まあ、想像通りだと思います」。優しい目で笑ったその表情に、3001本目を大切にしてきた気持ちが表れた。これまでも記録に並ぶことではなく、超えることに重きを置いてきたからだ。

 この日超えたクレメンテは72年にニカラグア地震の救援に向かう際、飛行機が墜落して不慮の死を遂げたプエルトリコの英雄。9回には3002安打目の左中間二塁打を放ち、28位のアル・ケーライン(タイガース)の3007安打までは残り5本とした。3000安打の狂騒曲は過ぎ去り、レジェンドたちの記録を超える旅が始まった。 (笹田幸嗣通信員)

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2016年8月12日のニュース