感動のち腹痛…飯原592日ぶりアーチは逆転代打弾「後悔してる」

[ 2016年5月1日 06:06 ]

<ヤ・巨>7回1死二塁、飯原が左越えに2ランを放ちガッツポーズ

セ・リーグ ヤクルト4―3巨人

(4月30日 神宮)
 感動だけでは終わらないのが、素朴で謙虚な男らしかった。お立ち台でヤクルト・飯原は「最高です。本当にここに立てて幸せ。何と言っていいのか分からない」と感動で声を震わせたが、試合直後に緊張からか腹痛に襲われていた。

 ダイヤモンド一周でガッツポーズした場面を、腹をおさえながら振り返り、「控えめにしとけばよかったと後悔しています」と周囲を笑わせた。

 読み勝ちだった。1点を追う7回1死二塁に代打で登場。カウント2―2から振り抜いた山口のチェンジアップは、外角低めの見逃せばボール球だった。「頭にあったというのは、やめてください。(狙い打ちが)バレちゃいます」と苦笑いしたが、初球に空振りした同じコース、同じ球種を頭に入れていた。逆転の決勝1号2ランは14年9月16日の阪神戦(神宮)以来592日ぶりのアーチ。バレンティンは熱い抱擁で迎え、真中監督も「ベテランで逆転。爽快なゲーム」と称えた。

 生え抜きのプロ11年目。昨年5月に左膝後十字じん帯損傷の大ケガを負い、自己最少の18試合出場に終わった。14年ぶりのリーグ優勝の瞬間に立ち会えず、「うれしいはうれしいけど、その場にいたかった。今年は優勝に貢献したい」と期する思いは強い。チームも3連勝で借金2。「今年はスワローズのゴールデンウイークにします」。飯原が5月反攻を高らかに宣言した。(平尾 類)

 ▼ヤクルト・バレンティン(初回に6試合ぶりの6号左中間2ラン)たまたま向こうの失投が来た。(飯原が)あの場面で最高の結果を出してくれたのがうれしかった。

続きを表示

この記事のフォト

2016年5月1日のニュース