マー君 1球に泣く…スプリット打たれ2勝目逃す「高さが甘かった」

[ 2016年5月1日 05:30 ]

<レッドソックス・ヤンキース>7回、同点適時打を浴び、ジラルディ監督(左)に降板を告げられる田中

ア・リーグ ヤンキース2―4レッドソックス

(4月29日 ボストン)
 ヤンキース・田中は1球に泣いた。2―0の7回2死一、二塁。レッドソックスの9番・ブラッドリーへの初球、この試合99球目は外角低めへのスプリット。

 「ボール球にしっかり投げられれば良かったけど高さが甘かった」。コースは外れていたが、踏み込まれ押っつけられた。左翼フェンスのグリーンモンスター直撃の同点2点二塁打。リードと今季2勝目の権利を失い降板した。

 「いい部分は多かったけど、同点に追い付かれてしまいランナー残してイニングの途中で降りるというのは後味が最悪」

 6回までは3安打無失点。7回の2走者も、シフトの穴に飛んだものや、野手のまずい守備など不運な形でのもの。悔しい気持ちをこらえ「詰めの甘さ」と自らを責めた。チームは8回に勝ち越され3連敗となった。

 「援護がなかった。田中はいい仕事をした」とジョー・ジラルディ監督。過去3戦で2勝1敗ながら防御率6・46だった敵地フェンウェイ・パークで序盤から支配的な投球だった。スプリットがチェンジアップ気味に動いていると見るや、握りを浅く修正。「安定したし本来のスプリットぽい動きになった。点を入れさせない方法、どういう形でアウトを取るかを考えながら投げた」と田中らしい対応は光った。

 これで3試合連続クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)ながら、4月は3年目で自己ワーストの1勝で終えた。「自分でここをもう一段階超えていかないといけない」。借金5と乗れないチームで、我慢のマウンドが続く。(ボストン・後藤 茂樹)

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2016年5月1日のニュース