けん制26球投げさせた!静岡 大きなリードで16年ぶり春1勝

[ 2015年3月23日 05:30 ]

<立命館宇治・静岡>3回1死一、二塁、内山の右前打で二走・三瓶が生還

第87回センバツ高校野球第2日・1回戦 静岡7―1立命館宇治

(3月22日 甲子園)
 静岡ナインは、したたかだった。けん制が得意な立命館宇治の左腕・山下に対し、走者が必要以上に大きなリードを取り、揺さぶる。けん制球を26度も投げさせれば、打者への集中力が下がるのも当然だった。

 2回、先頭の堀内は四球で出塁し、9度も投げさせた。無安打ながら勝利に貢献した4番打者は「大げさにやれば、制球も乱れる」としてやったり。警戒をくぐり抜け2盗塁の大石智も「走者を意識させることがうまくいった」と胸を張った。

 二塁走者も、スタートの構えを続けた。10安打のうち、走者を置いた場面では9本中8本が直球を捉えたもの。走者に目を向けさせ、打者は甘くなった直球に絞る。5回までに7点を奪い、試合を決めた。8四死球と制球を乱し、181球で完投した山下は「二塁でも(大げさな動きを)やられて、集中できなかった」とうなだれた。

 08年に就任した栗林俊輔監督は自身3度目の挑戦で初勝利を挙げ「選手のおかげ」と胸をなで下ろした。昨秋のチーム打率.419は出場校トップ。猛打が売りの静岡が、走者のアシストを生かし、16年ぶりの春1勝を手にした。

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2015年3月23日のニュース