糸井 オリックス1号!森脇監督「度肝を抜く打球」

[ 2013年4月8日 06:00 ]

<オ・西>1回、2死、糸井は中越えに今季第1号となる先制ソロを放つ

パ・リーグ オリックス10―0西武

(4月7日 京セラD)
 低い打球が、ぐんぐん伸びてバックスクリーンまで届いた。オリックスの糸井が、初回に十亀から先制ソロ。前日に2000安打を本塁打で達成したラミレスのような弾丸ライナーでの一撃に、森脇監督は「度肝を抜く打球。あれが糸井から放たれるのは珍しくないが、日本人からと考えたら珍しい」と人並み外れたパワーを絶賛した。

 「バッティングカウントだから、甘い球が来たら思い切って振り抜こうと思っていた」。有言実行のひと振り。2ボール1ストライクから中に入ってきた149キロ直球を逃さなかった。日本ハムから移籍後初のアーチが圧勝の呼び水となり、チームは勝率5割に復帰。「先制できて良かった」と率直な言葉で喜んだ。

 昨季は日本ハムで日本シリーズに出場。オフも初出場したWBCを見据えてほとんど休まず体を動かした。石嶺打撃コーチは「体よりも心の疲れが相当だと思う」と気遣うが、開幕から8試合を見る限り、走攻守全てで疲れは感じさせない。7得点のビッグイニングとなった4回にも右翼線へ適時二塁打を放ち、11人攻撃に加わった。チーム打率・303。3番の糸井は、12球団で唯一の3割打線の中心にいる。

 グラウンドでは身体能力をいかんなく発揮する「野性児」は、ファンに心優しい。和歌山県在住で難病と闘っている中学2年の少年、響くんが自身のファンだと聞かされると、関係者を通じてサインボール、色紙をプレゼントした。試合後も子供たちの求めに応じて足を止める。オリックスは、グラウンド内外で大きな戦力を手に入れた。

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2013年4月8日のニュース