巨人3年連続!長野 新人王で独り暮らしのご褒美も

[ 2010年11月19日 06:00 ]

ファンの声援に応える長野

 2010日本プロ野球コンベンションが18日、東京都港区の赤坂サカスで開催され、MVP(最優秀選手)、新人王、ベストナインなど各表彰が行われた。セ・リーグ新人王は巨人・長野久義外野手(25)が受賞。08年・山口、09年・松本に続く巨人勢の3年連続選出は球団初、リーグでも84~86年の広島以来2度目となった。

 無数のフラッシュを体に浴びた。プロ野球人生で一度しか獲得できない新人王の勲章。スーツ姿で登場した長野は「ファンの皆さん、原監督、コーチ、チームメート、裏方さん、投票してくれた記者の皆さんに感謝したい」と頭を下げた。 08年の山口、昨年の松本に続いて新人王はチームで3年連続の快挙。それでも「満足できる数字は一つもない」。チームの3位低迷に「優勝できなかったので来年は優勝したい。今年以上の成績を残したい」とさらなる飛躍を誓った。

 1年目から128試合に出場。シーズン終盤には打撃不振で2軍落ちも経験したが打率・288、19本塁打、52打点の好成績。球団からは「ご褒美」ももらった。通例なら大学、社会人から入団した選手は寮で2年を過ごすが、主力に成長した長野に今オフの退寮を許可。12月上旬にも都内で1人暮らしを始める予定だ。入団1年目のオフに退寮するのは01年の阿部以来チーム9年ぶり。来季は食事や体調管理でも自立する。

 プレーでは今季、送球や状況判断で記録に残らないミスも多かった。前日まで参加していた宮崎の秋季キャンプでは守備練習に重点を置き、飛球の追い方やゴロ捕球を反復練習した。来年1月には主将の阿部、坂本らとグアムで合同自主トレを行う予定。心技体で成長を狙う。

 「25歳でプロに入った以上、結果を求められると思っていた。2年目は新人という言い訳はできない。がむしゃらにやるだけ」。決して現状に満足することはない。来季は常勝軍団のレギュラーに完全定着する。

 ≪原監督祝福のゲキ≫巨人・原監督は長野の新人王獲得について「彼の実力が発揮でき、(球団から)3年連続で新人王を獲れたことは素晴らしいこと」と祝福した。一方で「試合の中で足りないものが分かったのは、来年へ向けてもいいことだと思う」とさらなる成長を求めた。来年は史上初の同一球団による4年連続新人王輩出もかかるだけに「新戦力として出るわけだから、来季も出てくれればいい」と若い力に期待した。

 ▼巨人・滝鼻オーナー 2浪(2度の入団拒否)して巨人に来て新人王を獲ったのだから、本人も満足しているのではないか。でもシーズンの最後はスタメン落ちしていたし、もうちょっとだね。
 ▼巨人・清武球団代表(長野が所属した)ホンダ、日大に深く感謝したい。チームとして3年連続新人王も誇りに思う。来年は(ドラフト1巡目の)沢村や今年出なかった新人たちにハッパをかけ、4年連続を目指したい。

 ≪巨人の新人王は18人目≫巨人は08年山口、09年松本に続く3年連続新人王を輩出。3年連続同一チームからの受賞は、84~86年広島(小早川、川端、長冨)以来史上2チーム目となった。また、巨人の新人王受賞者は18人目で、西武の12人を上回りチーム別で最多。

 ≪レッドカーペットウオークに黄色い歓声≫表彰席に出席した選手は、約70メートルのレッドカーペットを歩いてファンから祝福された。会場の赤坂サカスには女性を中心に300人を超えるファンが集まり、選手が登場するたびに大声援。なかでも西武・栗山らには「キャーッ!」と黄色い歓声が飛び交った。最後は全選手が登壇。ファンと一緒にカウントダウンを行い、会場周辺のイルミネーションの点灯式も行った。

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2010年11月19日のニュース