レッドソックス 上原争奪戦に名乗り!

[ 2010年11月19日 06:00 ]

2010年9月1日試合前の練習中に談笑する松坂と上原

 レッドソックスがオリオールズからFAとなった上原浩治投手(35)の獲得を目指すことが17日(日本時間18日)、分かった。GM会議に参加中のセオ・エプスタインGM(36)も高く評価。救援補強を最優先課題とするレ軍にとって、中継ぎからクローザーまで任せられる上原はチームにフィットする。獲得に成功すれば、06年の第1回WBCでチームメートだった松坂大輔投手(30)との日の丸コンビ結成となる。

 これまで数々の日本人投手を獲得してきたレッドソックスの今オフの狙いは上原だった。エプスタインGMは「うちの救援陣をアップグレードさせるために何人か救援投手を見ていく。上原は自分が見た時にいい投球をしていたし、ストライクをたくさん投げ、投球を知っていると感じた」と高い評価を与えた。

 レ軍は今季、地区3位に終わり4年ぶりにプレーオフ進出を逃した。特に救援陣のチーム防御率は4・24で、リーグ14チーム中12位。シーズン終了後に同GMは補強ポイントについて「まずは救援陣の立て直し」と話した。守護神パペルボンは37セーブを挙げたが、8度のセーブ機会失敗で防御率3・90と不安定だった。今季終盤にオ軍でクローザーを務めた上原であれば、パペルボン不振の際には代役も務まる。

 レ軍は投手獲得には独自の指標を持っている。06年オフに岡島と契約した際には、制球力と奪三振能力を測る数値「K/BB(三振を四球で割った数値)」が決め手だった。今季、上原は55三振で5四球。「K/BB」は11・00で、ア・リーグの救援投手で1位だ。「良い投手の条件は狙ったところに投げられること」と同GM。上原が春季キャンプで左太腿痛、5月に右ひじ痛と故障が多かったことにも「もちろん健康な投手の方がいいが、チームとしてやるべきことがある」と続けた。08年シーズン後半に右ひじのじん帯を痛めたドジャース・斎藤とオフに1年契約を結んだ実績もある。上原は後半戦、1勝2敗13セーブで防御率2・57。不安はない。

 レ軍は市場を見極めた上で、12月6日(日本時間7日)のウインターミーティングまでにオファーを出すとみられる。今季年俸500万ドル(約4億1500万円)の上原について、米メディアは「お買い得な救援投手」として、5球団以上の争奪戦を予想。レ軍には松坂、岡島、田沢の日本人3投手が在籍しているが、もう1人強力なピースが加わるかもしれない。

 ≪計算できるのは3人だけ…≫レ軍救援陣を見ると、右腕は守護神パペルボンとセットアッパーのバード、左腕は岡島と計算できる投手は3人しかいない。先発兼ロングリリーフ要員のウェークフィールドは登板機会が限定されるため、右腕で1人、左腕は複数の救援投手が必要となる。ただ、パペルボンと岡島は年俸調停の権利を有している。ともに残留させる方針だが、交渉が難航する可能性もある。

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2010年11月19日のニュース