杉内を攻略したロッテ「打つだけが打撃じゃない」

[ 2010年10月20日 06:00 ]

5回無死満塁、サブローに押し出し四球を与え、ぼう然とする杉内(右)

 【ロッテ7-0ソフトバンク】ロッテ・成瀬とソフトバンク・杉内のエース対決。その一方で両チームの打線が相手エースをどう攻略するかも大きなポイントだった。そしてロッテは打たなくても杉内を攻略してしまった。

 2死から里崎、西岡が連打。ここからまず清田がフルカウントから外角のボール球に手を出さず、歩いた。満塁にして井口が押し出し死球。さらにサブローも押し出し四球を奪った。フルカウントから2球ファウルで粘り、際どい内角直球を見極めた。制球に苦しむ杉内から3連続四死球を奪い、2点を先制した。
 レギュラーシーズンで両リーグトップの546四球を記録し、リーグトップの708得点につながった。それは金森打撃コーチの指導で体の近くまで球を引きつける打撃を実践してきた成果。投球が捕手のミットに到達する間際まで球を見極められれば、必然的に選球眼も良くなる。金森コーチは「打つだけが打撃じゃない」と言った。
 杉内に4回まで無得点も63球を投げさせていた。ボールは22球、ファウルは14球を数えた。好球必打で積極性は失わず、ボール球の見極めもできていた証拠。青山総合ベンチコーチは「中4日だったし球数も投げさせて疲労させたね。それが5回につながった」と勝因に挙げた。5回の3四死球には布石もあった。

 ▼ロッテ・サブロー フォアボールでガッツポーズしたのは初めてだね。
 ▼ロッテ・井口 得点が入るなら何でも良かった。後ろにつないでいくのがうちの打線ですから。

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2010年10月20日のニュース