負の歴史またも…ソフトバンク、CSの壁厚く

[ 2010年10月20日 06:00 ]

歓喜するロッテナインをぼう然とベンチから見つめる秋山監督(中央)ら

 【ソフトバンク0-7ロッテ】ソフトバンクナインは歓喜の輪を黙って見つめるしかなかった。この悔しさをまぶたに焼き付けることだけが、敗戦チームにできる唯一の仕事だった。

 エースと心中した最終決戦だった。4回まで無失点だった杉内が、5回に突如、崩れた。2死無走者から連打と四球で満塁とピンチを招き、井口とサブローに連続押し出し四死球。2点の先制を許し、マウンドに座り込むようなしぐさを見せた杉内だが、秋山監督は続投させた。「交代?そういう投手じゃない。杉内はいろんな思いで1年間、やってきた。任せるところまでは任せようと思った」。
 結果的にはその判断が裏目となり、2死満塁で今江に決定的な中前2点適時打を浴びた。ベンチに戻って右手でイスを殴打した杉内は「悔しい。(今シリーズで)2敗しているわけだから。責任を感じます」と顔を手で覆った。その目は真っ赤に腫れていた。6回からは中3日で和田を投入する執念のタクトを振った指揮官だったが、杉内の4失点があまりに重すぎた。
 04年以降、6度のポストシーズンはすべて敗退。短期決戦に弱い、という負の歴史はまたも繰り返された。

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2010年10月20日のニュース