おかわり３戦連発！勝負どころで“主砲の仕事”

　【西武６―５楽天】これぞ主砲の仕事だ。西武は５―５の九回、中村の３戦連発となる１７号ソロで勝ち越した。小山の高めに抜けたシンカーを強振し、「打った瞬間いくと思った」という打球がバックスクリーンの横に飛び込んだ。

　前日は５点差を守れずサヨナラ負け。この日もリードを２度追い付かれる嫌な展開だった。「どうしても勝たないといけない試合。そこで１本出て良かった」と中村。勝負どころで２年連続本塁打王の本領を発揮し、チームを節目の７０勝に導いた。
　一、七回の安打と合わせ、今季初の３安打となった。右ひじの手術から復帰した直後は悩みも深かったが「打球の飛んでいる方向もいい。だいぶ自分のスイングができている」とうなずく。「打たないと気持ちが沈む。今年は切り替えがうまいことできていない」という精神面も、杜の都で吹っ切れた。
　渡辺監督は「真っすぐへの対応力、ボールを見極められるようになってきた」と分析した。これまで貢献できなかったという中村の悔しさが、今やチームに欠かせないエネルギーとなっている。