ダルビッシュ 新兵器奏功で強烈8回無失点!

[ 2010年9月5日 06:00 ]

<ロ・日>マウスピースを口に力投する日ハム・ダルビッシュ

 【日本ハム1―0ロッテ】日本ハム・ダルビッシュに勝ち星はつかなかった。それでもネット裏に陣取った、今季最多となるメジャー8球団のスカウトに強烈なインパクトを与えるには十分な内容だった。

 「勝ち星は欲しいですけど、気にしていません。最近はいい投球ができなかったので、いい投球ができたことが大きい」
 千葉マリンでのデーゲーム。グラウンドレベルは40度を超えていた。それでも「暑さは45度いかなければ大丈夫」と涼しい顔で振り返った。7回2死二塁、西岡の3球目にはこの日のMAX151キロを計測。フルカウントからの7球目に再び151キロ直球で中飛に仕留めた。126球中、150キロ超は10球。「きょうは真っすぐがよかった」と炎天下でも無尽蔵のスタミナを見せつけた。
 この日は初めてマウスピースをつけ試合に臨んだ。「親知らずが3本あるんです。歯医者さんに相談したら、マウスピースはどうかと勧められた。何でも挑戦しないと始まらないですから」。その投球、身体能力だけでなく、柔軟な思考も持ちあわせる。だからメジャーも注目する。先月20日にはヤンキースのスカウト部門のトップ2人が視察。そしてこの日は8球団と、今オフにもポスティング・システム(入札制度)でメジャー移籍の可能性があるダルビッシュに対して本格調査はいよいよ熱を帯びてきた。
 8回を3安打無失点ながら、味方の援護がなく8月6日楽天戦(札幌ドーム)以来の11勝目はまたもお預けとなった。勝ち星に恵まれないここ4戦で打線の援護は1試合平均1・5点。梨田監督は「きょうも援護できなくて申し訳なかった」と話したが、当の本人は「大事な試合でチームが勝てたことがよかった」。勝利に貢献できたことが何よりうれしそうだった。

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2010年9月5日のニュース