帝京“心中穏やかではない2人”でサヨナラ

[ 2010年3月30日 13:33 ]

 【帝京3―2三重】背番号1ながら登板がない鈴木。背番号3なのに先発メンバーから漏れる島田。心中穏やかではない2人の活躍で、帝京が8強へと進んだ。

 延長10回無死満塁から鈴木の三塁強襲の内野安打でサヨナラ勝ち。プロ注目の本格派右腕はこの日も「6番・一塁手」で起用され、1回戦の同点アーチに続き3安打と打撃で活躍した。「これから連戦が続く。(伊藤)拓郎ひとりじゃ間違いなく持たないから」とマウンドへの思いを正直に吐露しながら喜んだ。
 昨秋は中軸を打ちながら、鈴木の野手起用のため春はベンチに追いやられているのが島田。途中出場し、十回無死一、二塁から左前打を放ち好機を広げた。サインは送りバントだったが、野手の動きを見て強攻した。「ずっと出られずに悔しかった。絶対に出番があるはずだと気持ちを高めてきた」と息をついた。
 甲子園通算50勝を達成した前田監督は「選手に感謝。やっぱりうれしい」と最高の笑顔だ。控え選手だった経験を持つ苦労人の名将にとって、日の当たらない2人の活躍でもたらされた勝利の味は格別に違いない。

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2010年3月30日のニュース