ヒデキ「赤、どうですかー」イチロー「似合ってねーよ」

[ 2010年3月22日 15:15 ]

2回終了後、声をかけ合うマリナーズのイチロー(左)とエンゼルスの松井秀喜

イチロー4の2!松井秀2の1!マリナーズの勝ち!

 【マリナーズ12―6エンゼルス】イチローと松井秀がすれ違ったのは2回終了時、マウンドのやや後方だった。右翼から三塁ベンチに向かう51番に、残塁で二塁から一塁ベンチに戻る55番が声を掛けた。「『赤、どうですかー』ってね。全然似合ってねーよって言っておきました」。イチローは松井秀の声音を繰り返しまね、朗らかに笑った。
 フィールドでは、順調さを躍動感で表した。ハイライトは7回、右中間に放った走者一掃三塁打。大きく伸びやかにダイヤモンドを駆け、一気に三塁も回ろうとした。コーチが止めランニング本塁打はならなかったが、松井秀は「今までと全く変わらず、素晴らしい」と感心。満員の観衆が、最も沸いた瞬間だった。
 過去6年で5度地区優勝のエンゼルスは、同地区のマリナーズにとって避けて通れない大きな壁。その強敵から主砲ゲレロが抜けた代わりに松井秀が入った。だが、今季初顔合わせの印象を問われたイチローは「エンゼルス?どうでしょうねえ。ここ何年かずっと勝っているわけだし」と言っただけだった。
 たった1試合、しかも開幕前の探り合いでは答えようがなかったのか、それとも…。日本のファン注目のカードはオープン戦で2日後にもう1戦、公式戦では19試合ある。この日の主役は、核心には触れず笑顔でチームバスに乗り込んでいった。(共同)

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2010年3月22日のニュース