偶然じゃない!努力実った松田、開幕連勝弾!!

[ 2010年3月22日 06:00 ]

延長11回1死、松田は中越えに勝ち越しソロを放ち湯上谷コーチ(左)に迎えられる

 【ソフトバンク2-1日本ハム】野生動物のように迷いがない。延長11回1死、ソフトバンク・松田のバットが昨季無敗のセーブ王、武田久の初球118キロカーブを捕まえた。

 バックスクリーン左へ突き刺さる決勝弾。松田の今季チーム初本塁打が開幕連勝をもたらした。「ゲームを左右するところで打てて良かった。立花さん(打撃コーチ)から、ヒーローになれと言われ、そのつもりだった」
 8回1死二塁の勝ち越しの好機では、甘い直球を見逃し、最後は建山の115キロカーブに空振り三振に倒れた。それでも「打てなくてもいいから、どんどん振っていこうと思った」と話す。悪球に手を出しがちなところから周囲からは「ダボハゼ」と呼ばれることもある。しかし積極性が自らの持ち味であることは分かっていた。秋山監督は「あれがマッチ(松田)の持ち味」と称えた。
 1月のグアム自主トレ。「野性的にアクロバティックに」のテーマを掲げた。一方でオープン戦中、打撃投手にカーブばかりを投げてもらい、弱点克服に努めた。本拠地でのオープン戦では、自チームの打撃練習を終えてから、相手の打撃練習も研究した。練習を積み重ねてきたカーブ打ち。偶然にヒーローになったわけではない。
 09年の開幕2戦目に松田の名前はなかった。開幕戦で右手甲骨折。その後、再び骨折するなど不本意なシーズンだった。「去年は開幕2戦目は出られなかったけど。今は、いい緊張感のなかやっている」。自分を信じることができた男の笑顔だった。

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2010年3月22日のニュース