“記録的”現象とともに…球児の春スタート!

[ 2010年3月22日 06:00 ]

選抜高校野球大会の開会式で入場行進する各校の選手

 【センバツ開会式】リニューアル工事を終えて芝が張り替えられた甲子園球場で球児の春が開幕したが、強風のため、入場行進の最後に選手が一斉に内野に前進する際の仕掛け花火が中止された。

 例年なら爆発音とともに校名入りの垂れ幕が下がり、場内が一気に盛り上がる場面だが、最大瞬間風速12・2メートルを記録したとあって取りやめに。開会式直後の上空は黄砂のため白く覆われ、神戸海洋気象台によると「ここまで濃い黄砂は久しぶり。最短視程(見える範囲)が2メートルというのは1年に1回あるかないかの現象です」と話した。

 ◆開会式アラカルト
 ▼選手宣誓 北照の西田明央主将(3年)は「最も伝えたかったのは白球を追い求めるひた向きな姿。(自己採点は)満点をあげてもいい」と充実の表情。
 ▼返還 昨年優勝の清峰の冨永貴文主将(3年)が優勝旗を返還。準優勝旗を返還した花巻東の佐々木大樹主将(3年)は「雄星さん(西武)がいたから勝ったとは言わせたくない」と夏での出場を誓った。
 ▼88歳OB 21世紀枠で出場する向陽(旧制海草中)OBの古角俊郎氏(88)も開会式を見守った。1939年夏に全試合完封で優勝し、野球殿堂入りした故嶋清一投手の同期で、ただ一人の生き残り。当時を再現したストッキング姿の後輩が行進すると「あの世で嶋や多くの方々が喜んでくれている。ジーンと来た」。
 ▼司会 高ケ内芽衣さん(福井・高志3年)と佐藤有華さん(長崎西2年)が務めた。
 ▼国歌独唱 野々村彩乃さん(広島音楽3年)が伸びやかな声を披露。「球場に入って甲子園が目の前にパーッと広がる光景に感動しました」

続きを表示

2010年3月22日のニュース