利府 21世紀枠最多17安打で甲子園1勝!

[ 2009年3月28日 06:00 ]

<利府・掛川西>4回1死満塁、湯村が走者一掃の右中間三塁打を放つ

 【利府10―4掛川西】第81回選抜高校野球大会第6日は27日、甲子園球場で1回戦1試合と2回戦2試合が行われた。第1試合では21世紀枠最後の登場となった利府(宮城)が同枠の出場校では最多となる17安打で10得点を奪い掛川西に快勝。初出場で2回戦進出を決めた。また、中京大中京(愛知)はエース堂林翔太投手(3年)が2試合連続完投で粘る倉敷工(岡山)を振り切り、今治西(愛媛)を下した報徳学園(兵庫)とともに8強進出を決めた。

【試合結果


 甲子園初勝利に利府ナインが歓喜の雄叫びを上げた。「ホッとした。甲子園の試合は長く感じる」。小原監督も胸を熱くした。初回、湯村の左中間適時二塁打で先制し4回には長短5安打で5点。終わってみれば02年の鵡川の21世紀枠出場校1試合最多安打15を更新する17安打、10得点の大勝だ。
 寒さ厳しい冬場は農業用ビニールハウスの中でゴルフのドライバーを使い野球の素振りを繰り返した。穀田部長は「ヘッドスピードを速める意識を体にすり込ませるため」と説明する。長くて先端に重さを感じられるゴルフクラブを振ることでヘッドを走らせる感覚を養った。5打点の湯村は「素早くバットを振り抜けた」と効果を強調した。昨秋東北大会4強に加えJRの車内清掃が評価されての21世紀枠出場。「21世紀枠で勝ち残ったのはウチだけ。頑張らないと」と遠藤主将。旋風の予感が漂ってきた。

 ≪掛川西 エース堀野3回もたず…≫予期せぬ大敗に涙も出なかった。34年ぶりの甲子園勝利はおあずけ。頼みのエース堀野が「ボクがもっとちゃんと投げていれば」と悔やむように、立ち上がりから打ち込まれ3回途中で降板。続いて投入した稲垣、岡島も利府の勢いを止めることができず5回までに10点を失った。上村監督も「5点までならというところが、8点まで広がって焦りになった」と振り返った。

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2009年3月28日のニュース