原監督 珍しく?渡辺会長にほめられた!

[ 2009年3月28日 06:00 ]

首相官邸を表敬訪問し、優勝報告を行った原辰徳監督と麻生太郎首相

 WBC日本代表監督を務めた巨人・原辰徳監督(50)が27日、都内で行われた読売巨人軍激励会、第17回燦燦(さんさん)会総会に出席し、世界一報告を兼ねたスピーチを行った。あいさつでは26日に優勝報告した渡辺恒雄球団会長(82)から褒め言葉をもらったことを明かした。また激励会前には首相官邸を表敬訪問し、麻生太郎首相(68)と会談した。原監督は28日のオープン戦・ロッテ戦(東京ドーム)からチームに合流し指揮を執る。

 歓喜の凱旋から2日。あいさつに立った巨人・原監督が、晴れやかな表情でWBCの激闘ぶりを披露した後だった。一段と明るい表情になると「前日、主筆(渡辺会長)にあいさつにうかがいましたところ、久しぶりにご機嫌でした。いつも苦言を言われるけど、褒めていただいた。これを活力としていきたい」。ちゃめっ気たっぷりに、会場内の笑いを誘った。
 昨秋、WBC監督人事をめぐっては混迷を極めた。渡辺会長は当初、北京五輪代表監督を務めた星野氏をプッシュ。その後、星野氏が辞退すると「土下座してでも王ちゃんにやってもらうしかない」と前回大会で監督を務めた王氏に“乗り換え”。原監督で決着した際にも「原君にとっちゃあ重荷だと思う」と最後まで懐疑的な見方をしていた。そんな中での世界一。采配を絶賛されたことは、原監督にとっても思いがけないことだった。
 冒頭であいさつした渡辺会長は「(WBC優勝は)少なくとも数百億円の経済効果があったんじゃないか」と話すと「(決勝戦で)イチローが決勝打を打った。あの感激を、シーズンでも見せてほしい」。超一流選手をまとめ上げた原監督の手腕に、信頼を寄せる発言を繰り返した。
 長嶋終身名誉監督からも「(ONに)相当近づいた」と絶賛の言葉をもらった。滝鼻オーナーは「ジャパンの監督をどうするという時に、王さんが“いつまでもONじゃない”と言っていたでしょ。それを原監督が実現してくれた」と称えた。4・3開幕まであと6日。28日からチームを指揮する原監督は「イチローも最初は打たなかった。いいスタートを切れなくても、我慢してもらえれば幸いです」。ユーモアたっぷりに締めた世界一の監督が、今度は7年ぶりの日本一へスタートを切る。

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2009年3月28日のニュース