“野球小僧”大ちゃん健在!ド軍マイナーを鍛える

[ 2009年3月28日 09:08 ]

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 朗らかな笑顔が照り付ける陽光に映える。4シーズンぶりのユニホーム姿に「野球小僧、野球人として、もう一度、現場で選手と一緒に汗を流したかったんだ」と相好を崩した。プロ野球の横浜の監督、楽天の編成本部長などを歴任した山下大輔氏(57)が、米大リーグ、ドジャース傘下のマイナーキャンプに指導者として参加している。
 肩書はマイナーでも最底辺のルーキーリーグの内野守備コーチ。日本で8年連続ゴールデングラブ賞に輝いた実績と育成手腕をドジャースに評価された。3月から半年間、米アリゾナ州を拠点に若手と一緒に練習、実戦の日々を過ごす。
 指導は根気強い。脚力や地肩が強い選手は大リーガーをまねて華麗なジャンピングスローを試みるが、凡ミスも多い。「守備は確率が一番大事」を持論とする山下コーチは、そんな選手に「才能があるんだから一歩一歩を繰り返す気持ちを持っていればもっと上達する」と励まし、反復練習の重要性を説く。
 1988年に現役を退いた後、約3カ月間、元チームメートを頼って米国の野球を見て回ったことがある。「もう一回、人生があるなら米国で挑戦したい」と抱いた夢が時を経て、違うかたちで実現したと感謝する。
 「若い選手たちが上を目指すために少しでも手助けになれば」。全盛期の華麗なグラブさばきの一端を示そうと、練習前の1時間、朝6時すぎからのトレーニングが日課になった。

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2009年3月28日のニュース