息づく勝負強さ…箕島、耐えて粘って27年ぶり8強

[ 2009年3月28日 17:18 ]

 【箕島4―3開星】強さというよりも負けないしぶとさ。耐えて粘って、延長11回の末につかんだ27年ぶりの8強だ。「選手が輝いて見えた。よう辛抱した。うまくなったな、こいつら」。箕島の松下監督が目を細めた。

 安打数は開星より少ない。バントミスもあったし、失策も相手より多かった。それでも随所に出た堅実なプレーが最後に勝利を呼んだ。
 1点を追う四回、森本がスクイズをきっちりと決めた。五回には中堅手の万谷が好返球で開星の得点を阻む。「ああいうプレーをできるのが自分たちの野球」と万谷。エース森本は七回以降、ピンチを背負いながら無失点で切り抜けた。
 昨秋の和歌山大会の日高中津戦。6点差を追い付き、延長十二回で逆転サヨナラ勝ちしてからチームの成長が始まった。「絶対にあきらめない気持ち。きょうも気持ちだけは負けないように戦った」と西畑主将。松下監督は「あの試合から吹き始めた風がどこまで続くのか怖い」と言った。
 チームに息づく伝統の勝負強さ。だが、現代っ子は反発する。「自分たちは自分たち。27年ぶり? ピンときません」と西畑が話せば、万谷は「自分たちが新しい歴史をつくっていく」。自らの力で、次は甲子園春夏連覇を果たした1979年以来となる4強入りに挑む。

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2009年3月28日のニュース