延長戦で惜敗も…興南・島袋が圧巻の19奪三振

[ 2009年3月26日 10:30 ]

<富山商―興南>先発し力投する興南・島袋

 第81回選抜高校野球大会第5日は26日、甲子園球場で1回戦を行い、第1試合は14年ぶり出場の富山商(富山)が延長10回、2-0で26年ぶり出場の興南(沖縄)を下し2回戦に進出した。

 富山商は村上勇、興南は2年生左腕の島袋が先発。両投手とも立ち上がりよく、試合は投手戦に。島袋は初回の3者連続三振を皮切りに、7回まで15奪三振と驚異的なペースで三振の山を築いた。結局延長10回まで毎回の19奪三振をマーク。
 しかし、試合は延長10回、富山商が9番・馬渕の中前2点適時打で勝ち越して逃げ切った。エース村上も散発4安打完封と好投が光った。

 ≪19三振奪いながら敗退≫毎回の19三振を奪った。しかも全員から奪取。それでも白星が遠い。興南の島袋は最後の最後に失投を狙い打たれた。「三振は意識していない。収穫はあまりないです」と悔しさをにじませた。
 1番から5者連続の奪三振で、最高の立ち上がりだった。「スライダー、カーブが決まっていた」と手応えを感じながら投げた。その後も面白いように三振を奪い続けた。ただし、異変も感じていた。「ストレートを見られていた。高めに浮いたボールを狙われていた」と言う。
 不安は的中した。延長10回、安打とバントで二死二塁。ゴロを捕り損なう自らの失策もあって二、三塁とピンチが広がる。打者はここまで無安打の馬渕。捕手の構えは外角低め。しかし、不安だった直球が甘く中寄りへ。中前へはじき返され、痛恨の2点を失った。
 島袋はまだ2年生だ。夏もあれば、来年もある。我喜屋監督も「大きな舞台で自分のピッチングをしてくれた」と褒めた。そしてエースは「1球の怖さがあった。改善して夏に帰ってきたい」と言い切った。

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2009年3月26日のニュース