【侍ジャパン】V2特需「505億円!」

[ 2009年2月27日 06:00 ]

WBC東京ラウンドまであと6日。決戦へ向け帰京した原辰徳監督

 “侍効果”は500億円超!第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表が連覇を達成した場合の経済効果が、505億5405万円と算出された。阪神Vの経済効果などで知られる関西大学大学院の宮本勝浩教授(64)が試算したもので、06年前回大会で優勝した際の約4割増の数字だ。宮崎合宿からフィーバーが続く侍ジャパンが、戦後最悪ともいわれる日本経済を救う。

【WBCグッズ


 いまや全国津々浦々のファンから熱視線を浴びる侍ジャパン。期待が大きく膨らむ中、仮に連覇を達成すれば――。推定される経済波及効果は実に505億5405万円。ビッグな数字を算出した宮本教授は「非常に大きな数値。戦後最悪とも言われる現在の経済危機の中で、このWBCがカンフル剤になることを願っています」と話した。
 16日からの宮崎合宿では連日、4万人を超えるファンが殺到。6日間で計24万1000人のファンが詰めかけた。24、25日のオーストラリア代表との強化試合(京セラドーム)もチケットは完売。平均視聴率も異例の20%超えを果たした。“社会現象”ともなろうとしている侍ジャパンの動向は、日本経済にも大きな影響を及ぼそうとしている。
 宮本教授は多数のファン、報道陣も集結した宮崎合宿の経済効果を53億2195万円、大会前の強化試合、東京ラウンドの試合の入場料収入、観客の消費効果などを106億4583万円と算出。そこに放映権やグッズ販売などの数字を加えたものに1次、2次波及効果をプラスした結果が500億円オーバー。初代王者に輝いた前回WBCの経済効果は364億円(第一生命経済研究所調べ)で、今回は40%近いアップとなる数字だ。
 「合宿も大観衆を集め、(現段階でも)2006年のWBCをはるかに上回る盛り上がりを見せている。短期間で505億円という数字は、非常に大きな経済効果を持つイベントといえます」と宮本教授。世界的な経済危機により、日本経済の景気後退も戦後最悪に陥るのでは、とも言われる。暗いムードが漂う中で、侍ジャパンが連覇を達成すればこれ以上に明るい話題はない。全国からの熱い声援を受け「日本全体から協力をされているな、と感じる」と話している原監督。ファンから受けたパワーで連覇を達成、そして日本という国に元気を届ける。

 ◆宮本 勝浩(みやもと・かつひろ)1945年(昭20)1月12日、和歌山県生まれの64歳。大阪大学大学院経済学研究科修士課程修了。大阪府立大学経済学部教授、経済学部長、副部長などを歴任後、06年4月から関西大学大学院会計研究科教授。主な著書は「大阪経済学」「移行経済の理論」など。

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2009年2月27日のニュース