球速戻った多田野「1安打もさせない気持ちでいった」

[ 2009年2月27日 08:01 ]

 日本ハムの多田野数人投手(28)が26日、ロッテとの練習試合で2番手として3回から登板。4回1安打無失点と好投した。昨年は自主トレ中に転倒して左手首を骨折。開幕2軍スタートだったが、2年目の今季は開幕からのローテーション入りへ大きく前進した。

 「最初の印象が大事。1安打もさせない気持ちでいった」。相手は昨年1度も対戦がなかったロッテ。唯一許したのは5回、里崎の中越え二塁打だったが中堅・森本のスタートがわずかに遅れたことを考えれば、ほぼ完ぺきな内容だった。米国では実現しなかった井口との“元メジャー対決”も4回2死から遊ゴロに打ち取った。「今は自分の投球をするだけ。特別誰かを気にすることはない」と話したが、カウント0―2から外角直球で力負けしなかったことは自信にもつながる。
 1年目の昨季は7勝をマークした。しかし、左手首骨折の影響で、米国では150キロ台を投げ込んでいた直球が130キロ台後半まで落ち込んでいた。患部が順調に回復しているこの日は142キロを計測。梨田監督も「多田野の球が速く見えた」とうなるほどだった。
 昨年キャンプはリハビリに専念するため、鎌ケ谷で居残り。国内で初の春季キャンプに「思った以上にマイペースにできました。27日にキャンプを打ち上げるが、区切りをつけることなくやっていきたい」。練習試合とはいえ、多田野にとって大きな意義のある登板だった。

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2009年2月27日のニュース