筒香「野球をやめた方がいい」から復活

[ 2008年8月16日 19:44 ]

<聖光学院―横浜>6回裏、2打席連続本塁打となる満塁弾を放ち、ガッツポーズで塁を回る横浜・筒香

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 鋭いスイングから放たれた打球が次々と外野手の頭を越えていく。横浜の筒香が2本塁打を含む3長打の活躍で大勝に貢献。「4番を打たせてもらって、結果を出したのは良かった」と自信に満ちあふれた表情だった。
 まずは3―1の五回、二死二塁。2球目の甘く入った変化球に体が反応すると、打球は右翼席に飛び込んだ。三―五回まで毎回、走者がけん制でアウトになる嫌な流れを4番の一発が吹き飛ばす。渡辺監督は「ちょっとミスがあって、苦しい展開になるなと思った矢先のホームラン」と価値ある一打を喜んだ。
 6回には2打席連続、しかも満塁本塁打を右翼席へ運んで観衆の度肝を抜いた。この回終了後に激しい雨で試合が中断し、「(試合が成立するか)心配したとこもあった」と笑うが、続く打席には二塁打を放ち1試合個人最多打点に並ぶ8打点目。今大会早くも14打点で、67回大会で宇部商(山口)の藤井が記録した1大会個人最多打点に23年ぶりに並んだ。
 選抜大会後、不振に陥り、渡辺監督に「将来はない。もう野球をやめた方がいい」とまで言われた2年生の主砲が完全復活。松坂(現レッドソックス)らを擁して全国制覇してから10年、夏3度目の優勝を狙うチームには心強いばかりだ。

 ▽1試合個人最多打点8の大会タイ 横浜の筒香が準々決勝の聖光学院戦で記録。第70回大会の須田(常総学院)以来2人目。
 ▽1大会個人最多打点14の大会タイ 横浜の筒香。第67回大会の藤井(宇部商)以来2人目。
 ▽満塁本塁打 横浜の筒香が準々決勝の聖光学院戦で記録。今大会3本目で大会通算33本目。
 ▽2打席連続本塁打 横浜の筒香が準々決勝の聖光学院戦で記録。今大会の坂口(智弁和歌山)以来23人目(24度目)。

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2008年8月16日のニュース