悲願の大学世界一へ一歩届かず

[ 2008年7月29日 06:00 ]

銀メダルを首にかけ、悔しさからか下をむく斎藤(中央)

 【日本0―1米国】第4回世界大学野球選手権大会(チェコ)は27日、ブルノで決勝戦が行われ、日本は米国に延長12回の末、0―1で惜敗し準優勝。米国は大会3連覇を果たした。先発の岩田慎司投手(明大)が10回途中まで無失点に抑えたが、最後は中継ぎ陣が勝ち越しを許した。悲願の金メダルは斎藤佑樹投手(早大)が4年生となる10年の第5回大会まで持ち越しとなった。

 すすり泣くナインと握手を交わすと河原井監督(青学大)は人目もはばからず号泣した。延長12回、悲願の世界一にあと一歩届かなかった。「勝たせてやりたかった。今は悔しさだけが残る」。何とか声を絞り出した。
 序盤から息詰まる投手戦だった。先発・岩田は9安打を許しながら9回1/3を無失点。3番手の井上(青学大)は12回1死一、二塁から右前打を喫したが、右翼・松本(早大)が本塁へノーバウンド返球しタッチアウト。流れを引き寄せたはずだった。しかし次打者の当たりは背走した遊撃手のグラブの先でポトリ。無情にも均衡を破られると、打線は俊足の上本(早大)が犠打失敗やけん制で刺されるなど、米国の継投策にわずか5安打で無四球。河原井監督は「小技を封じられたのがすべて。投手陣はよく抑えたけど、相手の投手が良すぎた」と脱帽するしかなかった。
 前日の準決勝・韓国戦で完投した斎藤は出番なく、ベンチで悔しさをかみ殺して涙を浮かべた。「投げたかったけど仕方ない。(次回大会まで)あと2年ある。リベンジしたい」。力強く宣言したエースに日本開催が有力視される10年大会での金メダルは託された。

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2008年7月29日のニュース