黒田 決め球ことごとく打たれて初●

[ 2008年4月11日 06:00 ]

ダイヤモンドバックス戦の6回に逆転され、トーリ監督(6)から降板を告げられるドジャース・黒田

 【ドジャース3―4ダイヤモンドバックス】ドジャースの黒田博樹投手(33)が9日(日本時間10日)敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、メジャー2試合目で初黒星を喫した。最速95マイル(約153キロ)をマークしたが、5回2/3を9安打4失点(自責2)で降板。前回同様にストライク先行で追い込んだが、2ストライク後に“落とし穴”が待っていた。チームは地区優勝を争うライバルに同一カード3連敗を喫した。

 デビュー2連勝は自分の手の中にあった。3―2とリードした6回2死満塁。しかし、バーンズへの初球フォークは真ん中に甘く入り、左前へ逆転2点打された。黒田が投じた108球目。ここで交代が告げられた。
 「惜しかったのは、あそこで初球を打たれたこと。ボールから入ってもよかった」。6回に味方が勝ち越した直後だっただけに失投を悔やんだ。
 メジャー初登板となった4日のパドレス戦は7回を3安打1失点で初勝利。何よりメジャー関係者を驚かせたのが、77球という球数だった。ここ2試合で5本塁打19得点と好調なダ軍打線に対し「低めを意識してホームランを打たれないよう心掛けた」と警戒しながらも、前回同様にストライクを先行させた。3回まで1安打無失点。だが、1点リードの4回に味方の守備に足を引っ張られ、リズムが狂い始める。
 無死一塁から、3番ハドソンの打球を処理した一塁手が二塁へ悪送球。内野ゴロの間に1点を失うと、2死三塁ではアップトンをカウント2―0と追い込みながら中前適時打を浴びた。この試合許した9安打のうち、実に5本がカウント2-0か2-1。決めにいったフォーク、スライダーをことごとくバットで拾われた。ストライク率は前回の69%をさらに上回る71%。積極的に攻めたが、逆に慎重さを欠いた。「自分の中でやられたという感じはなく、知らないうちに走者がたまっていた。(相手は)うまく合わせるバッティングをしてきた」と冷静に分析した。
 それでも黒田の評価は変わらない。この試合ちょうど100球目に最速95マイルを記録。トーリ監督は「疲労がたまっていただろうけど、大事な場面ではここぞという球を投げていた」とかばった。
 次回は中4日で14日(日本時間15日)のパイレーツ戦に先発する。ロサンゼルスでの地元デビュー戦。黒田は「しっかり反省して次の登板につなげたい」と前を向いた。

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