オリックスで際立つベテランの奮闘 西野や安達、平野佳が持つ意識とは

[ 2024年4月17日 08:00 ]

オリックス・西野
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 開幕から3カード連続負け越しと今ひとつ波に乗りきれない船出となったオリックスにおいて、光っているのがベテラン陣の奮闘だ。

 2年連続で開幕スタメンに名を連ねた西野は、16日時点で打率・314と奮闘。特筆すべきは打席での粘り強さだ。ここまで39打席で相手投手に計200球を投げさせており、そのうち97球が2ストライクになってから投じさせたもの。「ちゃんと球数を投げさせることは、今のところはできているのかなと。毎日、必死ですよ」と笑う10年目内野手は、「嫌らしいバッターになりたい。簡単に打ち取られず、ファウルにしたりってのは練習でも入れたりしていた。簡単なことじゃないのでそんなに言えないですけど、今はそれができる打席が多いのかな」とうなずく。

 今シーズンから兼任コーチを務める安達のグラウンド内外での働きも見逃せない。新たな肩書きが加わり「いろんなことを見るようにはしていますけど、気付くことはいっぱいありますね。一人一人が自分の役割を分かっていたらいいんじゃないかと思いますけど」と話す背番号3は、今季初スタメンだった4日の西武戦では3四球を選んで勝利に貢献。中嶋監督も「ああいう姿を見て、(他の選手が)どう思うのか、どう感じるのかだと思います」と称賛していた。さらに、開幕から不振に苦しんでいた紅林は「特に安達さんにたくさん声をかけてもらって。(安打が)出なくてもやれることはあるだろ、と言われて、そうだなと。声かけもそうだし、粘ったり投げさせるのもチームのため。そういうところで、安達さんの声がけが一番大きかったですね」と、先輩からかけられた言葉の意義をかみしめていた。

 投手陣では、今年3月に40歳を迎えた守護神・平野佳が開幕から1勝5セーブ、防御率0・00。なかなか打撃陣全体が調子の上がりきらない試合が続く中で、「ここからどんどん調子が上がってくれれば嬉しいし、それまで僕らが粘ることが大事だと思うんで。お互い助け合って、ここから勝っていきたい」と言葉に力を込める。チームはここまで7勝9敗。4連覇へさらなる浮上を狙う中、ベテランの働きが今後も一つの鍵となりそうだ。(記者コラム・阪井 日向)

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