田淵幸一氏　同点のきっかけになった巨人・坂本の送球はベテランらしい“攻め”のプレー

セ・リーグ   巨人1―1阪神 （ 2024年4月16日    甲子園 ）

＜神・巨＞7回、挟殺プレーに臨む坂本（左）。走者・植田（撮影・北條　貴史）
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　【田淵幸一　視点】巨人は勝ちきれなかったが、きっちりとした野球はできている。先制した3回、先頭の岸田が二塁打。続く吉川は中飛に倒れたが岸田を三塁に進めた。これが山崎伊の適時打につながった。

　7回にはオコエが右翼線二塁打。岸田の打席でフォークがワンバウンドになったところを見逃さず三塁を陥れている。追加点は奪えなかったが隙のない野球。坂本、吉川の好守も光った。

　7回、1死二塁から木浪の投手へのゴロで飛び出した植田の挟殺プレーがうまくいかず生かしてしまった。これが同点劇を呼んでしまうのだが、山崎伊から送球を受けた坂本が打者走者の木浪を二塁で刺そうと少し強引な送球をしたことが原因。ただこのプレーも木浪と植田の併殺を狙ったもの。私はベテランらしい積極的なプレーと解釈したい。

　去年は追いつかれたら阪神に押し切られていたが救援陣で踏ん張った。今年の巨人は簡単には負けない。（スポニチ本紙評論家）