東京六大学野球がスポーツナビで無料ライブ配信 内藤雅之氏「情報がより広く伝わることを期待」

[ 2024年4月17日 16:30 ]

東京六大学野球連盟の理事、事務局長を務める内藤氏(撮影・柳内 遼平)
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 野球、サッカー、競馬などスポーツニュースの速報、ライブ配信を行う「スポーツナビ」は昨秋に配信した9つの大学野球リーグ戦に東京六大学野球リーグ戦を加え、全11リーグを配信している。

 これまで東京六大学野球のリーグ戦は地上波中継のテレビ放送やBS放送、06年春から始まったネット放送で中継されてきたが、今季からより強い発信力を持つスポーツナビでの配信が実現。同連盟の常務理事、事務局長を務める内藤雅之氏62)に経緯を聞いた。(聞き手・柳内 遼平)

――13日に開幕した東京六大学野球の春季リーグ戦は、これまでスポーツブル内で中継されてきた「BIG6.TV」に加えて、「スポーツナビ」での配信が始まりました。
 「これまでも神宮球場に来られない人たちに試合が届けられるようにネット配信をしてきました。高校野球のネット配信においては元々、バーチャル高校野球で配信していましたが、スポーツナビで配信を行うようになって飛躍的に視聴数が増えました。新たな視聴への入口としてスポーツナビで配信し、少しでも東京六大学野球リーグを視聴される方が増えることを期待しています」

――第1週の早大―立大、慶大―東大戦が終わりました。中継はいかがでしたでしょうか。
 「試合の中継はもちろん、スポーツナビでは出場成績、テキスト速報も確認することが可能です。またベンチ入りした選手一覧も見ることができるので、試合に出ていない選手の親御さんにとっても“ベンチ入りした”ということが分かりやすく、非常に良いことだと感じました。より広く情報が伝わるようになりましたね」

――他にもメリットはありましたか。
 「東京六大学野球連盟ではSDGsに取り組んでいます。20年前くらいからベンチ入りメンバーを電工掲示板で表示してきましたが、これまでは球場入口で紙のメンバー表を置き、何百枚と配布していました。現在はペーパーレス化を考え、ベンチ入りメンバーがスポーツナビに記載されている旨の張り紙をしています。そうしますと紙を取りに来る観客の方もほぼいませんでした。スポーツナビでの配信はSDGsの観点においても意義のあることです」

――東京六大学野球の6校には地方出身の選手も多くいます。どこにいても中継を見られることはうれしいですね。
 「本当にそうです。いろいろな地方の人にとっても良いことです。今までもネット中継は実施していましたが、これからもっと視聴者数が増えていくことを期待しています」

――今季の見どころを教えてください。
 「どの大学の監督さんも1つ1つの試合を“対抗戦”と考えていると思います。まずは目の前の相手から2勝、勝ち点を取るということが目標。そして最終的に優勝がついてくるという考えで試合をされていると思います。3回戦にもつれ込む試合が増えてくるとリーグ戦も盛り上がってきますね」

――早大で既に2勝の安田投手、慶大で初打席初安打を放った丸田外野手ら1年生の躍動も目立ちます。
「毎年のことですが、1年生がベンチに入ったり、出場したりすると春のリーグ戦という感じがしますよね。フレッシュなメンバーが初めて試合に出ると話題にもなります」

――来年は東京六大学野球リーグが始まって100周年の節目を迎えます。個人的にはどのような心境でしょうか。
 「今年は準備期間ということで、いろいろなことを決定していきます。(立大卒業後、連盟に勤めた時から)100周年に関わるということは分かっていたことではあるんですが、1つの節目として次に残るような試みを実施したいですね。連盟全体が100周年という意識を持つと思いますので、いまから楽しみです」


 ◇内藤 雅之(ないとう・まさゆき)1961年8月11日生まれ、東京都台東区出身の62歳。立教中では投手、立教高校では遊撃手としてプレー。立大では社会学部産業関係学科に所属し、野球部では1年秋からマネージャーを務める。卒業後は東京六大学野球連盟で勤務し、現在は同連盟の理事、事務局長を務める。

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