阪神のMVP右腕・村上の状態上がってきた 「直球の感覚がいい感じ」制球抜群7回10K見逃し5つ 

[ 2024年4月17日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-1巨人 ( 2024年4月16日    甲子園 )

<神・巨>3回、門脇を三振に仕留めて雄叫びを上げる村上(撮影・北條 貴史)
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 阪神・村上の切れのある球が坂本のミットを叩くたび、甲子園が沸いた。5回まで毎回三振を奪い、7回5安打10奪三振。うち見逃し三振は半分の5個と、相手にバットを出させないコーナーへの制球力がさえた。

 「直球の感覚がいい感じになってきている。それで三振が増えたかな」

 智弁学園の先輩・岡本和をまた封じた。昨季、4打数無安打と抑えた相手主砲。この日も3度対戦して無安打と仕事をさせなかった。4回には内角直球で見逃し三振を奪った。

 「大事なバッターだし、(岡本和さんに)打たれてしまったら相手に勢いがつく。抑えられて良かった」

 唯一の失点は、プロ入り後初めて投げ合った相手先発・山崎伊のバットの前に許した。3回1死三塁。2球で簡単に追い込んだものの、3球勝負を仕掛けた低めのフォークを拾われて、中前に転がる先制適時打とされた。「元々打撃がいいというのは分かっていたので」。二遊間を抜ける打球を確認すると一瞬、悔しそうに目を伏せた。

 東洋大3年時の19年に大学日本代表でチームメート。プロ入り前に山崎伊が投げるスライダーを握りから教えてもらい、自身の球種に加えたこともある。0―1の7回2死一、三塁で再び山崎伊を迎えた。3回と同様、2球で簡単に追い込む。違ったのは、決め球に選択した一球。今度は高め直球を振らせて、ピンチを脱した。

 「2点目にまた投手に打たれてしまうのはダメだと思ったので。気合を入れた」

 最少失点で我慢を続けると、マウンドを降りた直後の7回、野手陣が追いついて黒星を消してくれた。安藤投手コーチからは「ボールが良かったし、あそこまでよく投げた」と賛辞をもらった。「相手はいい投手。自分が粘って勝ちに近づけられるようにしたかった」と村上。昨季MVP右腕が、登板ごとに状態を上げてきている。(松本 航亮)

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