11点大勝呼んだ 広島・坂倉が3安打2打点 3試合ぶりの2号ソロ「クソうれしかったです!」

[ 2024年4月17日 05:45 ]

セ・リーグ   広島11-2DeNA ( 2024年4月16日    マツダ )

<広・D>3回、坂倉はソロを放つ(撮影・奥 調)
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 広島が打線を組み替え、爽快に打った。16日のDeNA戦(マツダ)で今季最多の15安打を放ち、今季初の2桁11得点大勝。今季初3安打猛打賞の坂倉将吾捕手(25)が起点となった。1―0の初回に右前適時打でつなぐと、3回2死から右中間へ2号ソロを運んで一挙5点の猛攻を呼んだ。先発・床田寛樹投手(29)が7回2失点の好投で待望の今季初勝利。チームは連敗を3で止めた。

 1試合平均わずか2・2得点。戦前の時点で12球団ワーストの貧打にあえぎ、閉塞感すら漂っていた攻撃が本拠地に戻って活気を取り戻した。起点となったのは5番・坂倉だ。今季初の猛打賞となる3安打2打点。床田、秋山と並んだお立ち台で本音を吐露した。

 「今まで全然ダメだったのでホッとしています。(2号は)クソうれしかったです!」

 堂林の押し出し四球で先制し、なおも無死満塁の初回。内角低めスライダーを右前へはじき返して2点目を挙げると、2点優勢の3回には2死から3試合ぶりの2号ソロ。甘く入った150キロを右中間席へ運び、一挙5点攻撃の口火を切った。

 強く安定した打球を求め、打撃改造して臨む今季。侍ジャパンの一員として参加した昨秋の「アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」で日本ハム・万波、阪神・森下の力強い練習を見て「もっと練習しないといけない、技術を高めないといけないと痛感した」ことが端緒だった。

 「感覚は悪くなかった。ただ、結果が出ていなかったので整理できなかったし、引きずったところもあった。切り替えて、いいものを出していけたら」

 低調な打線を象徴していた。戦前の打率・171。甲子園での阪神3連戦(9~11日)では、打撃ケージ裏で新井監督と話し込む姿があった。見た目と、実際の感覚を確認し合う作業。「いいキッカケになったのは間違いない」。本領発揮へのヒントを与えてくれた指揮官に感謝した。

 経験豊富な秋山を1番に入れ、初対戦となるジャクソンの制球難にもつけ込んで、今季最多15安打11得点の大勝。新井監督は「元々あれぐらいは打てる選手。内容は上がってきている。最初に波が来ていなかっただけ」とし、連敗ストップに貢献した坂倉を称えた。

 「結果が出ない時は悔しいけど、チームのみんなでカバーし合うのがカープの野球。みんなで束になってやっていけたらと思う」

 開幕直後に襲った貧打の波。底はもう抜けた。さぁ、投打で足並みをそろえて巻き返しへ。その中心には背番号「31」がいる。 (江尾 卓也)

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