出た!ソフトB柳田の確信歩き 3番任せろ弾「いいスイングが、できました」OP戦9年ぶりV決めた

[ 2024年3月24日 05:45 ]

オープン戦   ソフトバンク5-1広島 ( 2024年3月23日    ペイペイD )

<ソ・広>初回、先制2ランを放つ柳田(撮影・岡田 丈靖)
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 3番は任せろ弾だ――。ソフトバンク柳田悠岐外野手(35)が23日の広島戦に「3番・右翼」で出場し、オープン戦2号となる決勝2ランを放った。故郷の広島ファンが陣取る左翼席、逆方向への弾道に小久保裕紀監督(52)は、開幕3番での起用を示唆。ウォーカーとのアベック弾などで快勝したチームは、きょうの広島との最終戦を待たずに2015年以来9年ぶりとなるオープン戦優勝を決めた。

 強振したバットを同じ軌道で戻し、確信歩きを始めた。柳田の強烈な弾道に、外野手は一歩もその場を動かなかった。豪快なオープン戦2号先制2ラン。沈黙とともにしばし、時が止まったようだった。

 「いいスイングが、できました。先制となるホームランになって良かったです」

 0―0の初回1死。四球を選んだ今宮を一塁に置いて先発・森下の初球、外寄り148キロ直球を故郷の広島で見慣れてきた赤いユニホームのファンが陣取る左翼席にライナーで放り込んだ。

 逆方向の打球ながら場内表示で飛距離121メートル、打球速度は177キロが表示された。今春1号となった14日の巨人戦以来出場6試合ぶりの一発はまた“驚弾”だ。前回は開幕投手・戸郷の高め直球を右翼席中段へ。打球速度は182キロだった。その際「芯に当たったのでいい音がしました。(状態は)50%くらいですかね」と何食わぬ顔で振り返ったが、今回は反対方向へそれに近い打球速度を放ってみせた。

 「何番でも、ええです。試合に出れたら」と言い続けてきた背番号9の落ち着く“居場所”は固まってきた。試合後、小久保監督は柳田の「3番」での起用について「今のところ今宮の状態がいいし山川、近藤の(4、5番の)並びも嫌でしょうし」と最適であると示唆。柳田がアーチを描けば、オープン戦は2戦2勝。打率・333、9打点とまさに信頼と実績の3番だ。

 この日、柳田とウォーカーに一発が飛び出し、12球団断トツの18本塁打で圧倒し、オープン戦10勝一番乗り。中日がロッテと引き分けるなどしたために1試合を残し、9年ぶりのオープン戦の優勝が決定した。当然ながら小久保監督は喜びもせず、先を見ている。

 この日、柳田や山川、近藤は2打席で交代させ、試合中にきょう24日の広島戦が行われる敵地に移動させた。この3人はオープン戦のフル出場が一度もないが「僕の経験もそうなんですけど、できあがったらオープン戦いらないんで。移動ですし、早めに帰しました」と指揮官。その言葉は頼もしき柳田を中心とした超強力打線の準備が、十分に整ったことを物語っていた。(井上 満夫)

 ○…ソフトバンクが広島に勝利して10勝4敗2分け。2位・中日が引き分けるなどし、残り1試合で勝率で上回る球団がなくなり、15年以来9年ぶりとなるオープン戦優勝を決めた。05年の球団買収以降、4度目(09、14、15、24年)で過去3度は秋山幸二監督就任1年目だった09年は3位。秋山監督最終年の14年、工藤公康監督1年目の15年はリーグ優勝&日本一に輝いている。

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