阪神・中野「不動の2番」復活へ手応え 長いトンネル抜ける待望の快音「感覚としては良くなっている」

[ 2024年3月24日 05:15 ]

オープン戦   阪神4-2オリックス ( 2024年3月23日    京セラD )

オープン戦<神・オ>>5回、中野は左前打を放つ(撮影・須田 麻祐子)
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 長いトンネルを抜ける待望の快音が響いた。中野が9試合、35打席ぶりとなる安打を含むオープン戦初のマルチ安打を記録。今季も不動の2番として期待されるヒットメーカーが復調への手応えをつかんだ。

 「徐々に自分の感覚としては良くなっているというのはあった。たまたま今日ヒットになったというだけで。最近自分らしいファウルの打ち方であったりそういうのは出ていたと思うので、ここから上げていければ」

 自身よりも、むしろスタンドに安堵(あんど)の空気が広がったのは1番でスタメン出場した初回の第1打席だった。カスティーヨの150キロ直球を逆方向にはじき返す左前打。8日のヤクルト戦(甲子園)の第2打席に中前打を放って以来の「H」ランプをともすと、5回の第3打席も1死一、二塁で再び直球を左前に運んだ。

 「シーズン中であれば今以上に精神的にダメージも来たと思うし。正直、今で良かったな、という」

 気づけばスランプという深みにはまった中で、もがいて活路を見出した。京セラドームでのこの2戦は練習中に室内での打ち込みを敢行。「(球場なら)遠くに飛ばしたいという欲が凄く出てしまった。中で打てば低くて強い打球を打つっていう意識に変わる」と試行錯誤しながら“出口”を探した。

 「今だからこそいろいろ試せたという部分もたくさんあるとは思う。そこで試して失敗したというのが自分の中ではある。それを糧にしてシーズン中もっともっと良い状態をキープできるように」

 今季は首位打者を目標とする背番号51が、この“痛み”を進化につなげる。 (遠藤 礼)

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