阪神・前川が“当確”「開幕左翼」争いに終止符打つ二塁打2本! 岡田監督も右投手には「前川使うよ」」

[ 2024年3月24日 05:15 ]

オープン戦   阪神4-2オリックス ( 2024年3月23日    京セラD )

オープン戦<神・オ>4回、前川が二塁打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 「開幕左翼」争いに終止符を打った。高卒3年目の阪神・前川右京外野手(20)が23日、オリックスとのオープン戦で二塁打2本を放ち、快勝に貢献した。昨季レギュラー左翼手だったシェルドン・ノイジー外野手(29)の打率・172に対して同・302と好調を持続。試合後に岡田彰布監督(66)は、29日の巨人との開幕戦(東京ドーム)での先発起用を示唆した。この日は3番で出場しており、戸郷対策で開幕3番の可能性も出てきた。

 追い込まれても、甘い球を確実に仕留める。前川が強烈な打球を広角に打ち分けた。

 「ちゃんとボールに逆らわずに、しっかり芯で打てたので良かった。タイミングを早め早めに取って、(ボールに)差し込まれないように(意識した)」

 二塁打2本が、いずれも得点に絡んだ。まずは初回1死一塁。カウント2―2からの7球目、カスティーヨの外角147キロ直球を叩いた打球は左中間を破り、スタートを切っていた一塁走者・中野を長駆生還させた。さらに4回先頭で迎えた第2打席。カウント1―2からの4球目、再びカスティーヨの外角寄りの143キロ直球を引っ張った打球は、右中間フェンスを直撃。悠々と二塁へ到達した。これで森下、万波(日本ハム)らと並び、12球団トップタイの5本目の二塁打に。三進後、糸原の中犠飛で2点目のホームを踏んだ。

 京セラドームでのオリックス3連戦で、この日のみ阪神の主催となった一戦は、3万5244人の大入り。ここでの活躍が決定打となったかのように、岡田監督は試合後に方針を明かした。「右(投手)は前川を使うよ。打つんやから。左は苦労している部分があるから、右なら前川」。29日の開幕・巨人戦での相手先発は右投げの戸郷。開幕スタメンに名を連ねることが事実上、決まった。球団で高卒3年目以内の開幕スタメンは、16年の横田慎太郎(3年目)以来8年ぶりの快挙だ。

 指揮官は体調面に不安を抱える近本、大山、森下を欠場をさせつつも、攻撃のサインや継投、守備固めなど公式戦さながらの采配を振るった。その試合で3番を務めた前川が、開幕戦でも3番に座る可能性が高まってきた。

 ノイジーとの一騎打ちを制し、左翼の開幕スタメンをつかんだ20歳。それでも当の本人は「頑張ります」と表情を変えずに一言だけ発した。昨季1軍で計33試合に出場したが、気持ちの起伏が激しく思い描く成績を残せなかった。その反省から今年は「一喜一憂しないことをテーマにやる」と決意。キャンプ中から、打っても打たなくても表情にも出さないことを心がけ、好結果につなげた。

 オープン戦はきょう24日が最終戦。「今までと変わりなく、ちゃんと準備して、試合に入っていきたい」。表情をさらに引き締めて言った。 (石崎 祥平)

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