巨人・松井臨時コーチ “要求通り”レッドカーペットでド派手登場「冗談で言ったけどまさか実現するとは」

[ 2024年2月11日 05:30 ]

レッドカーペットを歩いてグラウンド入りする松井臨時コーチ(撮影・西尾 大助)
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 グラウンドに約50メートルのレッドカーペットが敷かれた。晴天の宮崎の空にゴジラのテーマ曲が鳴り響く。18年以来、6年ぶり4度目となる巨人・松井秀喜臨時コーチの登場。ファンの視線が集まる中、笑顔で歩を進め「冗談で言ったけど、まさか実現するとは。どうせやるなら、もっと長くしてもらいたかった」と言って笑わせた。

 ド派手な登場を演出したのは現役時代に2年間ともにプレーした阿部監督だった。昨年10月に宮崎キャンプでの指導について松井コーチが「レッドカーペットを用意するのが第一条件」と発言。この“珍要求”を持ち前の行動力で実行してみせた。後輩からの粋な計らい。臨時コーチ初日を気持ち良くスタートさせることができた。

 指導に最も熱が入ったのは背番号「55」の後継者でもある秋広だ。「レギュラー獲得とレッドカーペットを受け継げるように頑張ります」とユーモアたっぷりにあいさつしてきた将来の主軸候補のティー打撃に歩み寄る。

 日米通算507本塁打を放ったレジェンドは自らバットを握って実演指導。身長2メートルで必然的にバットのトップの位置も高くなり縦振りになりやすい。ボールを点ではなく線で捉えるため「人より(トップを)低くするぐらいのイメージでやった方がボールに対しての接点が多くなる」と助言。さらに軸足に体重を残す打法も説いた。

 3連休の初日の土曜日で今キャンプ最多の2万3000人のファンが来場。45分間にも及んだ濃密な時間に秋広は「幸せな時間。夢かと思った」と感謝し、感覚を忘れないために特打も行った。きょう11日の紅白戦に「3番・左翼」で出場予定の21歳について松井コーチは「あれだけのサイズの日本人選手はなかなかいない。夢がある」と期待する。「第2のゴジラ」を覚醒させるため、自身の経験を14日までの指導期間で伝えていく。(青森 正宣)

 ≪故郷・石川へ募金活動≫松井臨時コーチは故郷の石川県も甚大な被害を受けた能登半島地震の被災地支援として「応援しよう能登Ghandsチャリティー活動」の一環で募金活動を行った。約30分間、寄付者の一人一人とハイタッチするなど交流。「たくさんのファンの方の気持ちが石川県の皆さん、被災された皆さんの気持ちに届くんじゃないか」と感謝していた。

 ▽松井氏の過去の巨人春季キャンプ臨時コーチ 過去に14、16、18年の3度。原監督時代の14年に初めて訪れ、大田(現DeNA)を指導。16、18年は現役時代にともにプレーした高橋監督で、16年は1軍野手全員を指導して軸足に重心を乗せるフォームを伝授。18年はプロ4年目の岡本和を直接指導し、下半身の体重移動の重要性などを助言した。ちなみに15年もキャンプ地を訪問しているが、臨時コーチではなくOBとしての視察だった。

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