広島・黒原 21年ドラ1に初勝利のチャンス到来! 先発ローテ欠員で26日ヤクルト戦にプロ初先発へ

[ 2023年5月23日 06:32 ]

プロ初先発初勝利を狙う黒原
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 広島・黒原拓未投手(23)が26日のヤクルト戦でプロ初先発に抜てきされた。新人だった昨季を含めて過去14試合は全て救援登板。2年目の今季は4月下旬の降格後に転向へ動き出した。4度の先発登板を重ね、プロ初勝利に挑む好機が到来。23日から1軍に合流し、最終準備に入る。21年ドラフト1位左腕の巻き返しに期待だ。

 先発挑戦に踏み切ってから約1カ月。願ってもないチャンスが巡ってきた。先発ローテーションに再び空いた穴。菊地原投手コーチは26日のヤクルト戦へ向けて黒原の起用を明言し、期待を寄せた。

 「ファームに落ちた流れで、長いイニングをやったことが今はいい方向にいっている。真っすぐと、緩いカーブ、カットボールで、いいコンビネーションができている。先発でいい結果を出して、いい球を投げているとファームからも推薦がある。頑張ってもらいたい」

 新人だった昨季から2年連続で開幕1軍入りしながら、2試合だけの登板で降格した。4月19日の阪神戦は先頭打者への四球に暴投も絡んで1回3失点。「ストライク先行で、しっかり腕を振って自分の球を投げられるようにしたい」と反省を胸に1軍を離れた。首脳陣の方針で2軍では配置転換。同21日の降格から、わずか4日後だった同25日のウエスタン・リーグ、阪神戦を皮切りに4度の先発を重ねた。特に前回19日の同ソフトバンク戦は6回2/31失点の好投。課題の制球面も計19回2/3で計2四球にとどめ、改善を示した。

 幾重にもアクシデントが重なった先発陣の駒不足は天恵と言っていい。床田が左肘不安のため大事を取って17日に一時離脱し、昇格した玉村は約1カ月ぶり登板だった19日の阪神戦で4回0/36失点に沈んだ。2軍調整中だった遠藤も20日のソフトバンク戦で打球を左膝に受けて1球で負傷降板し、メドが立たなくなった。それら誰か一人でも万全なら、今回の抜てきはなかったかもしれない。

 1軍での過去14試合はすべて救援で、1ホールドのみ。最速152キロを誇る21年ドラフト1位としての真価はまだ見せていない。同じ左腕で同じ背番号24を付けた大野豊(本紙評論家)はプロ1年目の防御率135・0から通算148勝138セーブへ大成した。逆境からの再起こそ24番にふさわしい。(長谷川 凡記)

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