広島・坂倉 巨人の守護神・大勢から意地の零敗阻止弾!夏バテなんて言わせない「結果を残さないと」

[ 2022年8月14日 04:45 ]

セ・リーグ   広島1―4巨人 ( 2022年8月13日    東京D )

<巨・広>9回、ソロ本塁打を放つ坂倉(撮影・白鳥 佳樹)
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 広島の坂倉将吾捕手(24)が13日の巨人戦で零敗を阻止する意地の一発を放った。4点を追う9回に敵の守護神・大勢から右翼へ28試合ぶりの9号ソロ。打率が下降線を描く中、上昇に転じる兆しを見せた。先発・遠藤が4回4失点(自責3)で降板、打線も振るわず1―4で敗戦。4連勝で止まり、1日で5位転落となった。 

 快音を発した打球は敵地の右翼席中段へ吸い込まれた。打線が振るわず8個のゼロを並べて迎えた4点劣勢の9回。先頭の坂倉が意地を見せた。1ストライクから大勢の外角高め153キロ直球を強振。7月6日の阪神戦以来、28試合ぶりの9号ソロとなった。

 「あの打席だけですね。もっと前にチャンスがあったし、そういう場面で打たないと勝ちにはつながらない」

 零敗を阻止する意地の一発。それでもチームが敗れ、自身も好機に結果を出せなかったとなれば坂倉に笑顔はない。「もっと前に」とは2点を追う4回、西川が空振り三振した直後の2死一、三塁。直江の高めスライダーを打って二ゴロに倒れた場面を悔やんだ。

 「納得のいかない打席がすごく多い。うーん…悩んでいるというか、ちょっと難しい部分がありました」

 5年目の昨季、先輩の鈴木誠也(カブス)と首位打者を争って一気にブレーク。今季も打率3割をキープしていたものの、自慢の打撃はここへ来て下降線を描いていた。後半戦12試合で50打数8安打と振るわず、打率・287まで落ち込んだ。

 「そんなことを言っていたら(試合に)出ていない人に失礼。出ている以上は責任がある。疲れだろうが、何だろうが、結果を残さないといけない」

 捕手と一、三塁をこなしながらチームで唯一、全108試合に出場。しかも、今夏は監督推薦で球宴に初出場し、全2試合に途中参戦した。確実に疲労はある。坂倉は、しかし言い訳を好まない。体調面が打撃に及ぼす影響への問いには、毅然(きぜん)と首を横に振った。

 「1本出るのと出ないのとでは、気持ち的にも違うと思う。これでまた坂倉が引っ張ってくれれば」。佐々岡監督は、兆しを見せた巧打者に復調を期待する。もちろん、本人もそのつもりだ。

 「何とかキッカケにして、明日勝てるように頑張ります」

 打ち勝っていきたい終盤の混戦。24歳が本来の力を取り戻せば、カープに差し込む光はもっとまばゆくなる。(江尾 卓也)

 《1年ぶり1軍のフランスア、1回無失点》フランスアが昨年8月14日の阪神戦以来、1年ぶりに1軍の舞台に戻ってきた。大瀬良に代わって登録され、4点劣勢の7回にマウンドへ。2死から重信、丸を四球で歩かせたものの、最後は中田を力のある150キロで一飛に斬った。「昨夜10時ぐらいに(昇格を)言われ、今朝6時26分の新幹線で来た。勝つためにここから頑張りたい」。佐々岡監督は「制球が課題だけど、力はだいぶ戻っている。調子を上げてくれれば。実績はあるので」と期待した。

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